過去ログ - 【咲】京太郎「なにをしよう」【安価】
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44: ◆IGEMrmvKLI[saga]
2012/12/02(日) 00:12:59.10 ID:M48xRZMAO



 十二月に入れば、日の沈む時間も早まり、部活を終えた時にはすでに辺りは暗くなっている。

 身を刺すような寒さに体を震わせ、少しでもそれから逃れるように、体を縮めながら歩く。


すると、



「京ちゃん、歩くの早いよ〜」

 隣を歩いていた幼なじみーー宮永咲が、軽く息を弾ませながら自分の後を追いかけてきていた。
どうやら、知らぬ間に歩く速度が上がっていたらしい。

 彼女の口元から一定のリズムを刻んで生まれてくる白い息が、宙を舞いながら消えていく。

 それをぼんやりと眺めながら、咲がくるのを待った。

 少しして隣にやってきた彼女は、軽く息を吐き出し、呼吸を整えた。
 少し悪いことをしたかなぁっと思い、優しく頭を撫でてやると、少しくすぐったそうに首をすくめた。

「こりゃあ、今夜あたりに雪が降るかもな」

「山沿いは、もう雪が積もってるからねぇ」


 咲の言葉に誘われるように、視線を遠くに向ける。今はもう暗闇に包まれて見えないが、朝に見た時は山がうっすらと雪化粧をしていた。

 それを見て、今年も冬がやってきたかと実感させられた。

「ねぇ、京ちゃん」

 ふと袖を引かれる感触が腕に伝わる。

 見てみると、こちらを見上げてくる咲と視線がぶつかり、


「ちょっと歩き疲れちゃったからさ、あそこで少し休まない?」

 にっこりと笑みを浮かべながら、彼女は淡い光を放っているコンビニを指差した。







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