37:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/22(木) 10:28:03.78 ID:Aqo+XSP60
「これもお仕事だから頑張りたいですけど、正直ドラマの撮影帰りにこれから身体を動かすのはちょっと大変かなーって……」
やよいは少し不安そうに目を伏せた。
仕事以外に、家族や家事のことも視野に入れて生活しているやよいにとって疲労はほどほどにしておきたいのだろう。
やよいの言うとおり、内容的にも過酷なドラマ撮影をこなしてきた帰りに連れてこられたのだ。
疲れていないはずが無い。
「確かに、ちょっと体力的にキツいところはあるかもね。大丈夫?」
「今は元気ですけどー、明日のお仕事に影響が出ちゃわないかなって。
明日は真美とラジオのお仕事とか、イベントのお仕事があるんですけど、疲れてるからって皆さんのお邪魔になるわけにはいかないし……」
(ラジオにイベントかぁ)
それほど過酷な仕事では無いが、それでも仕事は仕事だ。
失敗はしたくない。
(……やよいは中学生だし、ボクみたいに運動に慣れてるってわけでもないからなぁ)
やよいは根性は十分にあるが、年齢も幼く体躯も小柄で体力面では確かに心配があった。
「うーん……じゃあボクがフォローに回るから、やよいは力を抜いて大丈夫だよ」
「ふぇっ!?それはそれで真さんに悪いですよー。それに真さんも明日仕事があるんじゃ……?」
「あるけどそんなにキツい仕事じゃ無いし、それにまだまだ力が有り余ってるから大丈夫、大丈夫!」
実際はバラエティー番組への出演などが仕事に入っていたが、実際まだまだ動ける自信はあるし、体力にも確かな余裕がある。
担当のプロデューサーに怒られない程度に頑張れば大丈夫だろう。番組の折り合いを見ながら力を調整するぐらいの器用さは多少なりとも備わっている自信はあった。
「あ、ありがとうございますー」
申し訳なさそうに笑いながら小さくお辞儀したやよい。
やよいの癖で、お辞儀と同時にぴんと伸ばした両腕が若干後ろに跳ね上がっている。
そんな癖を可愛らしいなと思い、真は笑みを零した。
「でもボク、一般の人を交えてのお仕事なんて初めてだから……正直ちょっと不安はあるんだよねー」
ファンは勿論、一般人の前で余り素になってしまうと、不本意と思いながらも真が担当のプロデューサーと共に築き上げてきた『イメージ』が崩れてしまう。
現時点で売れているとは言え真はまだ駆け出しのアイドルに過ぎない。
ここでイメージが崩れるのはまだ早過ぎるし、そこはなんとか避けたいところであった。
「はい、ちょっと難しいですよねぇ」
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