384: ◆guueZER6fU[saga]
2013/12/21(土) 15:10:13.93 ID:rjIC/uYV0
みりあも反射的な所作で、卯月の身体に腕を回して抱きついてきた。
だが卯月と違って悲鳴はあげずに、自分を落ち着けようとしているのか大きく荒い呼吸を繰り返している。
「うわああああああ!」
「きゃあああああああ!」
辺りに、他の参加者達の悲鳴がこだます。
「戻れ!そこから先に行くな!」
「戻れって!!」
悲鳴の中に聞こえる、祐喜、赤羽根のものと思しき怒号。
ばぁん
その中で、再び破裂音が聞こえてきた。
「きゃあっ!」
そこでみりあが初めて、短い悲鳴をあげた。
尚一層強まる周りの悲鳴。
混乱しながらも卯月は何が起きたのかを理解し、みりあとお互い震えながら、惨状から目を背けようとより強く抱き合う。
座り込み、抱き合う二人の周りでは、残った整った顔立ちをしているヤクザ、そして絵門いずみと城龍也が悲鳴をあげながら走り戻ってきていた。
もう、あの軽快で不気味な電子音は鳴り止んでいる。
そして一同より離れた場所には、首の無い二つの遺体。
片方はヤクザ、そしてもう片方は、混乱の際にエリア外へ出てしまった三鬼谷巧のもの。
電子音が止んでから、しばらくして参加者達の悲鳴も止んだ。
それから聞こえるのは、恐怖と混乱を落ち着けようとする深く荒い呼吸と、何人かの嗚咽。
開始五分足らず。
『のっぺら星人』ミッションは、凄惨な形を持ってして、幕を開けた。
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