6:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区)[saga]
2012/11/18(日) 22:51:24.16 ID:FygFt39p0
「どっ、どうしたんですかぁ!?」
同じく目を覚ましたやよいが隣で素っ頓狂な声をあげた。
相変わらずハンドルは安定せずゆらゆらと車体が揺れる。真が運転手を見ると、その顔は青ざめており、目に見えて強ばっていた。
「いったいどうしたん………」
真が前に乗り出して運転手に言いかけた瞬間、強烈な光が目に飛び込んできた。
フロントガラス越しに見えた光。
それがこちらに向かって猛然と走る大型トラックの光だと分かったと同時に、真は自分の死を直感した。
直感して、そこから妙に頭が冴えた。
しかも自分でも驚くほどに冷静だった。
あぁ、死ぬのか、呆気ないな、まだドラマも撮影途中なのに、765プロのみんなと会いたいな、ファンは悲しむだろうな、父さんは泣いてくれるのかな……
様々な思いが脳内で瞬時に飛び交う。
その間、トラックの光はスロー再生しているように、ゆったりとした動きに見えた。
(これが、走馬灯なのかな)
そう思ったが最期。
直後、トラックの光で目の前が一杯になり、間髪入れず、今まで感じたこともないような激しい衝撃が全身を襲う。
それを皮きりに、視界は一杯の光から暗転して深い闇へ。
そして真の意識も、程なくして溶けるように闇の中へ消えていった。
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