過去ログ - 【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公？」冷やし透華「その９」透華「…連荘？」 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公？」冷やし透華「その９」透華「…連荘？」

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264: ◆wd7fjK8vaE[saga]
2012/12/01(土) 15:30:21.87 ID:dPG/X2Uf0
　――――そして夜は更けて……明けた。

貴子「――――ンァ……？」

　鳥の囀りに目を覚ました貴子が、巻いたままの腕時計を確認する。

　朝の六時を少し過ぎたところだ。

「ったく、まだ眠いってのにこんな時間に起こしやが―――――って？」

　随分と早起きな奴だな、と窓の外でピィピィ鳴き続けている山鳥に苦笑しようとして――――貴子の体が石化したように固まる。

京太郎「ぐぅ……スヤスヤ…………ロン……河底・西・發・ドラ１―――８０００ン……」

夢の中で熱い対局を繰り広げているらしく、ニマニマとだらしなく顔を緩めている。

貴子「…………ハ？いやいや、なんでだよ」

訳がわからないよ……頭の中で、嘘はつかない誠実さが売りのマスコット系宇宙生物が、貴子の心境を代弁してくれた。

京太郎「まだ……まだぁ終わりませんよ…………限度いっぱいまで……倍プッシュ、です……くぴー」

夢まで使って対局している辺り、この少年もなかなか訳のわからない境地に達しているが……貴子の困惑はその比ではなかった。

貴子「なんでこいつが私らの部屋に……ああ、それは藤田プロが飲みの話し相手に引き摺ってきたからか。じゃあ、それはいいとして…………な、な、なんでこいつ半裸なんだよっ……！」

畳の上。乱暴に浴衣を剥ぎ取られた状態で、山から牌を取っているのか、カリカリと床を引っ掻いている京太郎から後退る。

途中、何故か手に握っていた浴衣に気付き、彼の方に叩きつけるように放る。

貴子「オイオイオイオイ、ちょっと待てよ私……なんで須賀、半裸なの？全裸じゃないだけまだマシだけど、つか、なんであいつの着てたっぽい浴衣を私が持ってる！？」

事情の説明を求めるように辺りを見渡す。

周囲に散乱している、空の酒瓶を数えて青ざめる。

貴子「笑えないんだけど……え、なに、もしかして私……やらかしちゃった？」

うっすらとだが、昨晩、京太郎相手に管を巻いていたのを覚えている……ような、ないような。

貴子「どうする……どうすんのよ、私……」

不祥事、解雇、懲戒免職その他もろもろの厄味たっぷりな単語が浮かんでは消える。

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