過去ログ - 【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公？」冷やし透華「その９」透華「…連荘？」 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲‐Saki‐】京太郎「俺がギャルゲ主人公？」冷やし透華「その９」透華「…連荘？」

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731: ◆wd7fjK8vaE[saga]
2012/12/25(火) 16:30:22.94 ID:CyHviChi0
ゴッ、と炎が駆けたように卓上が熱くなる。

京太郎「今の俺に大切なのは……！」

麻雀は可能性の遊戯で、ほんの数巡でどうにだって姿を変える。

それは人にだって言えることだ。

京太郎「いけるところまで……懸命に、徒労も無為も乗り越えて突っ走ること……！」

人数合わせに誘った咲の、類稀なる才を見た時に感じた、胸を塞ぐ無力感。

だって自分は、高校に入ってから麻雀を始めたド素人だから。

年季が違う、センスが違う。今さら追いかけたところで、とうてい間に合わないだろう。

だから、雑用に走り回って部の賑やかしとして、日々をダラダラと誤魔化してしまおうと、心のどこかで考えていた。

だが、自分は出会ってしまったのだ、本当に強い人たちに。

京太郎「無駄な努力はみっともないとか、体裁が悪いとか言って可能性を捨ててたら、あの背中に近づけない……！」

ハギヨシ「須賀さん……」

自分の選んだ道を、文字通り懸命に突き進む生きざまに圧倒された。

彼ら……赤木や天、ひろゆきの姿に比べれば、自分は死人も同然。

声が聞こえた。

悔しい、俺もあんな風になりたい、と。

内から込み上げてきた自分の声だった。

京太郎「俺は……自分が納得できる自分になりたくなったんです」

靖子「それができない内は、彼女なんて作れないってわけ？」

京太郎「…………怖いところを切ってきますね」

タッ、と強く切られた生牌の白から靖子へ視線を移し、京太郎は……笑った。

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