過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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63: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2012/11/22(木) 01:02:44.28 ID:Sn1rhjFIO

〜〜〜

「……ん、朝……か」

「あら、ちょうどいいわ、そろそろ起こそうと思っていたのよ」

上体を起こし、ぼんやりしているとリビングのほうから心理定規が顔を出した。

「あれ?俺昨日……あれ?」

「気持ち良かったわよ?」

「……えー、記憶ねぇんだけど……えー、俺こんなダメなやつだったっけ?」

「冗談よ、昨日は同じベッドに入ったけどなにもしてないわ。
あなた自信満々に『俺が最愛を助けたことはない!』って自分で言ったあとショックうけてそのまま寝ちゃったのよ、覚えてないの?」

「……あぁ、全く覚えてねぇな。
というかなんか昔の自分に引きずられてねぇか?
ショック受けて寝込むとか……ありえねぇだろ」

垣根は一晩眠ったら完全に暗部入り後の精神に安定したらしい。
昨夜昔話をしたことを失敗したという風に、舌打ちした。

「まぁ、いい。腹減った飯作ってくれ」

「起こしにきたって言ったでしょ?ごはん、出来てるわ」

心理定規は呆れたように軽く笑うと、そのままリビングへと戻って行った。

「……ナズナ、ね」

成長した今の垣根は冷酷だが頭はいい。
精神不安定な状態時の事さえも、頭が覚めてくると同時に思い出してきた。

『ちなみに私は……ナズナが好きよ』

草花に堪能な垣根だ。
勿論、花言葉も知っている。


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