過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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83: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2012/11/23(金) 11:23:33.30 ID:Fq+ZMq9IO

暗部に堕とされ五年。
暗部に堕ちている超能力者は垣根と麦野のみだ。

その意味を垣根はずっと考えていた。
二百三十万のトップに君臨する超能力者がクソみたいな暗部に堕とされる理由。

それはつまり、不要な存在だということだ。

そう、思っていた。
しかし、今更過去の遺産を引っ張り出してくるということはその根底が覆る。

「初めから、仕組まれてたって事かね。俺が母親にここのクソどもに売り飛ばされたその時から全部予定通りってわけだな」

しかし、その目的がわからない。

「……何故、俺は学園都市にいる?何故、俺は親に捨てられた?」

自分のこれまでを振り返り、垣根は基本的な疑問にぶつかった。
いままで何故考えることが無かったのかが不思議なほどの根本的な疑問だ。

『何故、自分は学園都市に売られたのか』

「やべぇ、なんか笑えてくるな」

今まで本当に自分から目を逸らして生きてきた事を実感した。

「やめよ……今それに向き合うチャンスが来た事を素直に喜べばいいんだ」

メールの内容をすべて頭に叩き込むとそのメールを消去する。

「とりあえず、この仕事はいつもより注意深くやんねーとな」

大きく息を吐くと、パソコンの電源を落とした。



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