過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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89: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2012/11/23(金) 11:27:26.13 ID:5ke+dPiUo

〜〜〜

「さいあい?もあい?もあ?」

「さいあいです!最も愛されるで最愛です!」

垣根はバカのくせに、漢字など暗記系は何度かいわれるとすぐ覚える子だった。
絹旗の名前をみて、考えられる名前を口にしていく。

「次もあいとか言ったらぶっ飛ばしますからね」

「最……愛……?」

キョトンと首を傾げる。
何かが引っかかったが、それがわからない。
わからないので垣根は忘れる事にした。

「最愛ちゃん!遊ぼう!」

「……超却下です。私は本を読みたいので一人で遊んでてください」

絹旗は垣根に背を向ける。

――真っ先に私のところに来た……。

そんな絹旗の気持ちなど知る由もなく、垣根は少し考えたあと、トテトテと何処かへ行ってしまった。

――あ、また名前聞けなかったですね。

字を追うが、内容が頭に入ってくる事は無かった。
初めてこの街に来た日の朧げな記憶が理解の邪魔をする。


――……超ダメですね。もう寝ようかな。

小さくため息をつくと、背中に負荷がかかった。

「……なに、してんですか?」

「ぼくも読書ー!」

「いや、なんで私に寄りかかってるのかって聞いてるんですが?」

「最愛ちゃんが好きだから」

「んなっ……馬鹿なんじゃないですか?」

まだ、絹旗は垣根がバカだという事を知らない。
垣根帝督が本物のバカだと気づくまで、絹旗は垣根の言動に振り回される事になるのだが、おそらくそんな昔の事は二人とも覚えてはいないだろう。


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