過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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◆1yXtrQq8OHOj
[saga]
2013/05/19(日) 21:10:19.05 ID:sCni4cj5o
「……なんか、キモイわ」
一気に気力を奪われ、机の上にへばりつくと、頭は自然とフレンダの事を考えてしまう。
重症だな、と少しおかしくなるが、同時に不安にもなる。
――なんか、途轍もない不幸がくるんじゃないかな?
上条は知ってしまった。
恋をする、それはとても素晴らしく幸せだという事を……。
そして、上条は幸せを手にすると、それ以上のものを奪われる悪魔に魅入られた男だ。
上条にとって恋をするという事は、まさに命懸けの事かもしれない。
「ま、ええやん。人生そんなうまくはいかんよ。
とりあえず、気分転換に遊びいこうや!」
ここでも上条は不幸を発揮する。
友人に遊びに誘われる。それはとても楽しい幸せな事だ。
「おう、そうすっか……」
そして、遊びに誘われた時、財布に余裕がある事も幸せな事だ。
さらに、繰り返しになるが、上条は今恋をしている。
これほどまでのプラスが上条にのしかかった時それは、笑えない……いやむしろ笑うしかないほどのマイナスになって返ってくる。
もしも、青髪が誘ったのが今日でなければ。
もしも、財布に余裕がなかったら。
もしも、恋なんてしていなければ。
上条は巻き込まれない運命を辿っていたかもしれない。
少なくとも、その日垣根帝督を拾い、次の日学校をサボる事にはなっていなかっただろう。
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