過去ログ - 垣根「君が教えてくれた花の名前は――」
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978: ◆1yXtrQq8OHOj[saga]
2013/06/26(水) 00:43:58.57 ID:cLJOi0dEo

「フレンダの事、よろしく頼むぞ。
あいつは俺の友達だ、だから、何かあったら守ってやってくれ」

どうしてこんな事を言ったのかはわからない。
ただ、漠然と感じたのかもしれない。

――多分、この先そういう日がくる。

弱いところを見せない、という面ではアイテムの女性陣は一方通行よりもはるかに強い。

それは、強さなのか? と聞かれたら正直どう答えたら良いのかわからない。

「俺ァ……弱いからな。勿論、ただの喧嘩なら誰にも負けねェ。
そういう強さじゃなくて、もっと精神的な、根本的な、人間としての強さが俺にはない。
だから……お前がフレンダと友達だって言うなら……あいつが自分のために泣ける場所になってやってくれ」

一方通行が口を閉ざすと、室内はまた静まり返る。
しかし、今度の沈黙は居心地の悪いものではなかった。

「なんというか……ありがとうな」

ややあって上条はやっと言葉を見つけたというようにそう呟いた。

「思いがけずに、背中を押された気分だ」

そして、朗らかに笑う。

それは、丁度垣根と絹旗が暗部連中とやりあっている頃の、微笑ましい最強と最弱の交流だった。

後にこの最強と最弱は「自分達が垣根を追いかけていれば」と後悔するだが……。


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