過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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220: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/01(土) 20:32:00.45 ID:73uBSDl30

八月二十一日。
昨日は結局、首を突っ込んでしまって。
泣きながらもうどうしようもないのだと嘆く御坂美琴と協力して、やれるだけのことをやってみた。
たとえば、御坂美琴の特性を使って研究所各所をハッキングして『超電磁砲』の飛距離を滅茶苦茶伸ばして『樹形図の設計者』を破損させることにどうにか成功したり。

本日。
これでもう未来に待つ結果を怖がることなく死ねるなどと言って操車場に向かおうとする美琴を引きとめようと、雷撃の槍どころではない攻撃を受けまくり。
そんなボロボロの体で、それでもしかし美琴を死なせる訳にはいかないからと単身で操車場へ向かい。
命を張って学園都市第一位と戦い、本当に数度死にかけたり。
それでもどうにか勝利を収め、ふらふらズタボロの状態を御坂妹に心配されたり(御坂妹に感情がしっかりとあるということを上条が密かにものすごく喜んだのは内緒である)。
結局気を失い次に目が醒めたのは知らない病室で、御坂妹の胸に触っていたり。
そんな役得の思いをした後、御坂美琴からこれはお礼だと高級そうなクッキーをいただいたり。

しっちゃかめっちゃかな不幸の連続に。
それでも、この手で誰かを守ることが出来たのだと。
フィアンマが言ってくれた、『自分の手は人を救える手』という実感を得て。
良かった、とベッドへ静かに身体を預けていた上条当麻、15歳は。

現在進行形で、不幸な目に遭っていた。
とはいっても、学園都市第一位が復活してもう復讐にやって来ただとか。
御坂妹がやっぱり処分される運命のようでした、とか、悲劇の確定ではなく。
傷ついて欲しくないと思った少女が、眼前でぼろぼろと泣いてしまったことである。

上条「え、いや、その、えと、」

フィアンマ「帰って、こな、いとおもえ、っば」

上条「か、上条さんも頑張ってたんですよ? あの、恐ろしいことが起きないように根回しするだとか、人が死なないように戦うだとか、こう、ええと、…名誉の負傷というか」

フィアンマ「名誉があろうと無かろうと負傷っ、は負傷だ、他人が、ひくっ、懸かって、いようと、ッ、いなかろう、と、当麻が死にかけて怪我を負ったのは紛れもない事実じゃないか…ぐすっ…」

上条「………ごめん」

言い訳が効きそうに無いと判断し、上条は素直に謝罪した。
御坂妹と御坂美琴の命を救うことで頭がいっぱいだったが、フィアンマに同じことを黙ってされたら、嫌だ。
そして、そんな自分が嫌だと感じることをしてしまったことによる罪悪感。
御坂美琴と学園都市中を疾走していたせいで、ロクに家に帰っていなかった気がする。
ごめん、と謝罪したことは上条の目論見通りに響かず、むしろ逆方向へ響き。
当麻の馬鹿、うわああん、と泣かれてしまい、上条は視線の先を右往左往させる。
生憎、人を泣かせてもその申し訳なさからすぐその場より立ち去ってきた人生経験のせいで、人の泣き止ませ方だとか、慰め方だとかは、不得手なのだ。







上条はどうする?>>+2


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