過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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310: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/03(月) 00:54:27.93 ID:c2jLfL5X0

フィアンマ「おめでとう」

はにかみ混じりの笑みを見せ、彼女は一言そう言った。
ありがとう、と礼を言い、上条はフィアンマを連れて歩き出した。
今日は両親が来ていないので、自分達で昼食の場所取りをしなければならない。
初日と変わらず来場者が多いので、人ごみに呑まれてしまいそうになる。
上条は手を伸ばし、フィアンマの右手を、左手でしっかりと握った。
握手にも似た、指は絡ませない普通の握り方。
フィアンマは最初、戸惑って力を込められないままでいたが、上条の一歩先を行く後ろ姿を見ながら、握り返した。
迷子にならないように。

フィアンマ(…ずっと、こうしていたい)

俯く。そうすれば、フードに隠れた彼女の顔を窺い知る人間は誰も居なくなる。

フィアンマ(当麻と、一緒に歩いていたい。…ご飯が食べたい。学校に行きたい。家に帰って、とりとめもないやりとりがしたい。足りない食材を一緒に買いに行きたい。明日のお弁当の中身について少し言い争いたい。……当麻と、一緒にいたい)

泣いて縋る代わりに、フィアンマは強く手を握り返した。
さも、力が抜けてしまいそうになったから、とでも言うように。




九月二十五日。
大覇星祭最終日。
上条は結局常盤台中学には負けてしまったなー、だとか、あのビリビリ中学生は存外フォークダンスが上手だったな、などと思いながら。
来場者数ナンバーズに何の気なしに回答していた内容がドンピシャ、つまりは1等だったということを聞き。
見事、北イタリア5泊7日のペア旅行チケットを貰い受けたのだった。

上条「今日は不幸じゃない! でも人生最後の運を使い切った気がする!」

フィアンマ「…何かあったのか?」

上条「これもらったんだよ」

ほら、と差し出されるペアチケット。
フィアンマはチケットを一瞥し、首を傾げる。

フィアンマ「で、誘う相手は決めてあるのか?」

上条「>>312


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