過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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350: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/03(月) 23:57:16.07 ID:kO7izIBO0

フィアンマがふらりと向かった先は、セブンスミスト。
上条と買い物をした夏のことを思い出しながら、雨の街を歩く。
まだお別れをする必要は無い。
けれど、ヴェントの実力を考慮すれば、当麻は今宵死んでしまうかもしれない。

入ってみた店の中、店員は全て倒れていた。
噂話でもしていて、敵意や警戒心を抱いてしまったのだろう。
ヴェントの天罰術式の犠牲者だが、特別哀れには思わなかった。
外傷が無いからかもしれないし、これ以上傷つけられることは無いとわかっているからかもしれない。
店のレジに近寄ったフィアンマは財布を取り出し、一方通行から受け取った金銭の余り分を、レジ脇の募金箱へと突っ込んだ。
小さな募金箱へぐいぐいと万札を押し込んだ後、財布をしまいこむ。

フィアンマ「…可哀想なオフィーリア。王子様と幸せになれると、そう思って…そんなことを思ってしまったのにな」

呟いて向かう先は、先ほど強烈な光を放った人工天使の、『元』の下。
風斬氷華と呼ばれている少女は、とある事情によって恐ろしい天使へと変貌させられた。
まるで娼館に放り込まれたいたいけな少女のようだと思いながら、フィアンマは移動する。
頭の中の『預言』は、人工天使を救う方法を彼女の脳内へ的確に羅列していた。
どの術式を用いれば良いか、何処へ行けば良いか、どう移動すれば効率的か。

フィアンマ「…哀れなオフィーリア。……いずれ溺死すると識りながら、それでも正気には戻れない」



上条当麻は、前方のヴェントと対峙していた。
傍に居る風斬氷華は舌を突き出し、目はほとんど白目を剥き、常軌を逸している。
しかし、少しずつ、ほんの少しずつ、その状態は凡解しつつあった。

上条「もしかして、フェリーチェが…?」

思う上条へ、風の弾丸が飛ぶ。

ヴェント「余所見してんじゃ、ない、わよ…げほっ」

血を吐きだしながら、女はハンマーを振り上げた。
じゃらりと長い鎖が宙を巻い、衝撃が吹き荒れる。

上条「ッ、大丈夫かよ!」

ヴェント「アンタに心配されることじゃない…ハッ、……上条当麻。一つ、愉快なことを教えてあげましょうか」

上条「愉快…?」

弟の為の復讐だと叫び。
その叫びに反論を受ける形で自分の自分勝手さを再確認したヴェントは、ボロボロだった。
そして、そんな傷ついた人間は、どんな行動に出るか予測もつかない。

ヴェント「>>352


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