過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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411: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/04(火) 23:38:31.16 ID:90qNVES70
>>410により判定『7』。ご協力ありがとうございます》


テッラ『『右方』に、彼女に殺されたんですねー』

あっさりとした答えに、上条は息を呑む。
何が何でも世界を救わねばならないと言ったのは、人を手にかけたからだったのか。
もはや引き下がれないとそういう姿勢だったのは、流れた血に報いる為だったのかもしれない。
そんな上条の思いにも気付かず、テッラは言葉を続ける。

テッラ『つい数日前の事ですが。……とはいえ、恨んではいませんよ。今の彼女は、『預言』に支配されておかしくなっていますから』

上条「…今、アイツはどうしてるんだ」

テッラ『おや、親しげな話し方ですねー? なるほど、『幻想殺し』…彼女が滞在していたのは貴男のところだった訳ですか』

ふむふむ、と納得した様子で彼は進む。
上条をやや先導する形で。

テッラ『…彼女は今、自分が何をしているのかすらわかっていませんよ。表向きは理性的ですが、内面は恐らく混乱して、今にも泣きそうな思いでいることでしょう。つまり、心細いというやつですねー』

上条「……」

テッラ『……『預言』に意思を全て任せ、放棄することで。これ以上自分の精神が壊れないようにしたんでしょうねー。…あそこまで歪む前に、せめて私が諭しておくべきだったのかもしれません』

上条「…昔から、知り合いだったんですか。フェ…、…オフィーリアと」

テッラ『知り合いというよりも、同僚と言いましょうか。最初こそ、こんなに幼い子供が果たしてやっていけるのかと思いましたが、彼女に備わる『原典』が自然と馴染ませていきました。…それでも尚、人が死ねば大泣きし、傷ついた姿を見れば涙ぐむ、優しい少女だったのですがねー』

上条「……」

テッラ『…少なくとも、もう力以外で彼女を止める術は無いと思いますよー。……或いは』

上条「…或いは?」

歩いている内に、大聖堂の前へと辿り着く。
この最新部、『奥』に。右方のフィアンマは、居る。

テッラ『貴男ならば、止められるかもしれませんねー。その忌々しい右手は、彼女の奇跡の悪用すら打ち消すでしょうから。…一つ、忠告しておきます』

上条「…」

テッラ『彼女が胸元に揺らしているあのループタイ。あれは『虚空年代記』の『鍵』を"象徴"しています。言うなれば、彼女の精神と対を成す、物理的な鍵とでもいいますか。とにかくあれを壊せば、彼女の意思は回復します。……という訳で、私は用がありますから。精々死なないでくださいよ』

ローマ正教徒以外の命を重んじるつもりは無いのか、道案内を済ませたテッラは何処かへと消える。
上条は意を決して、大聖堂の中へと入った。

靴の音が、存外響く。
警備員は数人配置されているようだが、上条は見かけ、普通の少年。
特にボディチェックを受けないし、警戒もされない。

歩いて歩いたその先。
重い鉄の扉を開けると。

血まみれだった。

上条「う…!」

思わず気分が悪くなる程、血なまぐさい。
酸化した血液の臭い。洗っても落なさそうだ。
視線を奥に向けた先、立っていたのは、見慣れた一人の人影。

上条「…、」

何と呼ぶか、迷った。

フィアンマ「…誰だ」

上条「>>413




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