過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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62: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/11/23(金) 16:14:22.15 ID:mkjd1myl0

上条「…じゃあ一緒に寝よう」

ここで好意を一刀両断して断ってしまうのも申し訳ない。
極めて日本人的な感覚からおす結論付けた上条は頷いて、換気をやめた。
ついでに、浴槽内へ敷こうと思っていた敷布団も片付ける。
言葉が足りなかったと自省していたフィアンマだが、上条の言葉にほっとしながら頷き、ベッドへと向かう。
学生の一人暮らし、まして『無能力者』ともなると、その生活、及び生活に用いられる家具は質の良くないもの。
薄いせんべい布団にも等しいベッドへ座り、そのまま壁際へ身体を寄せる形でフィアンマは毛布を自分の体にかける。
上条も彼女が入ったのを確認してから、ベッドに潜り込む。
両者共他人と一緒のベッドで眠るのは保護者以外初めてのことだったので、いたく緊張した。
上条は修学旅行の経験があるが、それでさえ一人で布団で寝たのだ。同室と同ベッドでは感覚が違う。

上条(ね、寝れんのかな…)

昼寝はしていない。勉強や家事はした。
常識的に考えれば眠くなる筈だ、と思いながら上条はフィアンマの方へ一度視線をやる。
彼女はというと、緊張感が無いのか、既に眠っていた。

上条(早っ!?)

早寝選手権などというものがあれば上位に入るのだろうな、と思いながら上条も目を閉じる。
深呼吸を繰り返すと、隣から形容し難い良い匂いがした。
どうして女の子って生き物は良い匂いがするんだろう、と常日頃から思う疑問を再認識しながら、上条は緩やかに眠りへ堕ちていった。




翌日。
夏休みにはまだ入っていないので、当然ながら、上条当麻は学校へ行かなければならない。
『いってらっしゃい』と眠そうなフィアンマに手を振られ、上条は学校へ行った。
いつも通りの授業、いつも通りの友人、いつも通りの不幸。
途中不良に絡まれている女子中学生を助ければ、何故か文句を言われ、雷撃を浴びせられた(久しく上条は自分の特別な右手に感謝した)。
そんなこんなで、今日も不幸だったなあと神様を呪いながら、いつも通りに上条は帰宅したの、だが。

いつも通りではなかった。
昨日以上に、異常な光景。

まず、自宅の部屋の前、廊下が血まみれになっている。
次に、一人の大男が、これまた巨大な…そう、メイスとでも言おうか。
とにかく、巨大な得物を持って、自分の部屋の前に居る。

そして。
そんな男の足下には、黒いフードと、赤い衣装。
それから、細い少女の身体。彼女の身体には、槍のようなものが突き刺さっている。
廊下を染める赤い赤い、ペンキのような体液は、彼女の身体から流れ出していた。
あまりにも日常から剥離した光景に、上条は一瞬、大男はフィアンマの友人で、死んだフリをしているのかと、思った。
違う。男の目はどこまでも冷徹で、フィアンマを静かに見下ろしている。
一刻も早く手当をしなければならないのに。病院に連絡する様子も見られない。

上条「……、ぁ…フェリー、チェ…?」

喉が渇く。
声が、うまく出てこない。
掠れた声に対してピクリともしないフィアンマとは逆に、大男は視線を上条へ向けた。
上条は、この空間の空気が冷え切っていて、恐ろしいものだと肌でピリピリと感じながら、敵意を向けた。

上条「…テメェが、…やりやがった、のか」

アックア「>>64



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