過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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707: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/08(土) 23:35:22.16 ID:P3zBxbiH0

味方は、居ない。
たとえここで下部組織の人間が入ってきてくれたとしても、完膚なきまでに叩きのめされるだけだろう。
エイワスは興味深そうに二人の様子を眺め、軽く指先を動かした。
瞬間、垣根帝督の人間らしい本能、『恐怖』が強く掻き立てられ、本能からくるソレに耐える事は出来ず、彼は一言の短い謝罪を残して出て行った。
所謂逃走だったが、一方通行はそれに対して舌打ちはしない。
親しい友人には逃げてでも生き延びてもらいたいと思うのが、普通だからだ。

打ち止めを、傷つけられた。
そう考えただけで、体の内側から不気味な黒い煙が噴出していく。
一方通行は、そこで止まらない。
悪意の表出に、善意という名の因子を織り交ぜる。
AIM拡散力場の波長をベクトルとして捉え、脳内で解析し、操作する。
何も難しいことは無い。素粒子レベルの操作をするのは、初めてじゃない。
垣根帝督とちょっとした喧嘩をした時に、操作をしたことがあるのだから。

噴出していた黒い翼は、やがて白く染まる。
そんな彼の背中を見て、エイワスは楽しそうに笑った。

エイワス「…益々興味が湧いた」

攻撃を受けようとするエイワスに対して、白い翼が横に薙ぐ一撃。
しかし、それはエイワスに仕掛けられている防御機構によって阻まれた。

一方通行「ク、ソッタレ…」

エイワス「…解決の鍵は、ロシアだ」

そう言い残して、天使と呼べるか危ういモノは、消える。
一方通行は自分の無力を自覚しながら、ふらふらと壁伝いに歩くのだった。
戻らなければ。帰らなければ。
例え帰宅して最初に見るのが、苦しむ打ち止めの姿であったとしても。





麦野沈利は目を覚まし、『アイテム』のメンバーが待つその場所へ、帰ろうとしていた。
ふらふらになった身体。何に攻撃されたか、思い出せなかった。

麦野「…アイツに負けた時と同じ、か」

思い、歩く先、一人の科学者を見つける。

彼女は、病理という名前だった。
彼女は、優秀な科学者だった。
彼女は、木原一族の出身だった。

そして、彼女は。

病理「こんばんは、麦野沈利さんでしたっけねー?」

自らを苦しめてやまない絶望を他人に与えることを、愛していた。

病理「やっていただきたい事があります。『アイテム』の皆さんは、無能力者含め全員私の所に居ますよ」

カッ、と麦野沈利の頭に血が上る。
ズバン、と放たれた『原子崩し』は、空中で消された。

麦野「な、っ!?」

病理「諦めてください。…お願いを聞いていただけますか?」

にこにこ。
人の良さそうな笑みを浮かべる女の瞳は、真っ黒に染まっていた。

麦野「…やって、もらいたい…事?」

病理「>>709




《今日は寝ます。お疲れ様でした》


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