過去ログ - フィアンマ「あ、あん、安価で世界を」上条「あんかけが何だって?」
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886: ◆2/3UkhVg4u1D[saga]
2012/12/11(火) 21:31:50.36 ID:fe9JhZZ00

上条「………ああ、わかん、ねーよ…」

待っていることがどれ程辛いのか、彼女にはわからないのだろうか。
ぐす、と鼻を啜り、上条は唇を噛み締める。
例えどんな危険な死地でも、一緒に行くつもりだった。
それがどんな場所でも、彼女の傍に居たいと思った。

上条「ちゃんと、言葉にしてくんなきゃ、わかんねーよ…」

フィアンマ『……』

わかれと言われて。
大好きな相手が遠くへ行ってしまうことを、はいそうですかと頷ける訳が無い。

上条「…お前こそ、俺が言いたい事、逐一言わなきゃわかんねーのかよ…」

きっと、彼女が自分を引き止めても、自分が誰かを助けに行くように。
事情を知った彼女を幾ら引き止めたところで、彼女は行くのだろう。
そして、今回は、同行することを許さない。

フィアンマ『…俺様は、当麻に危険な目に遭って欲しくない。俺様と違って、当麻は普通なんだ。…普通に人生を生きる権利がある。でも、俺様は違う。俺様は殺した人間全てを生き返らせたが、借金に例えればそれは元金の返済に過ぎない。利子を返さなければ、終わらない。そしてこの利子は非常に多い。借金の返済に、自分の愛する人間をわざわざ付き合わせたいと思うのか? 思うのなら、それは最低のクズだよ』

上条「…、」

フィアンマ『…当麻が言いたい事もわかる。……俺様が思うこととほとんど同じであるとも、理解出来る。でも、今はまだ帰る事が出来ない』

上条「……オフィーリア」

懇願するような声だった。
今にも崩れ落ちてしまいそうな程に、細い声だった。
皆からヒーローと呼ばれる少年の姿ではなかった。
不運に虐げられ、それでもようやく掴んだ幸せの要素を離すまいと一生懸命な少年の姿だった。

上条「…頼むよ」

彼女が居ないあの短い間。
寂しい思いを抱えながら、最後にはイタリアへ直接行こうと決意した程に、孤独だった。
何かが足りないと思いながら、生活していた。味気の無い日々だった。
もう、あんなのはゴメンだった。彼女と一緒に笑い合う生活を過ごしたかった。

フィアンマ『…そうそう死なないから、安心しろ。何しろ、俺様は当麻の分も幸運を奪って産まれてきたのだから』

上条「>>888



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