過去ログ - 魔法少女まどか☆マギカ〜After Ten Years of History〜【あれから10年】
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866:第5話「強さはいつも心の中に」 ◆7F2DwKbdfg[saga sage]
2014/06/09(月) 00:45:58.79 ID:fDDfIeo+0

【タツヤ】
「俺は…」


何となく…その事に気付いたタツヤは、少しだけ沈黙した後に口を開く。

タツヤは、あのような状態でも魔獣との戦いのことを覚えていた。

ほむらやゆまの魔力を吸収してしまった事までは覚えていないが、
暴走してしまった自分…理性を無くして魔獣を力で惨殺した事だけは、はっきりと覚えていたのだ。


【タツヤ】
「俺は…怖かったんだ」


その事を踏まえて、タツヤは言う。

自分は…怖くなったのだと―――


【タツヤ】
「大切な人達が、目の前で居なくなることが…」

【タツヤ】
「『恐怖』という感情に閉じ込められて押し潰されそうになって…」

【タツヤ】
「気付いたら、自分が自分じゃなくなって…」


ほむらが自分を庇って氷塊に押し潰された瞬間、タツヤの中に流れ込み浸透していった『恐怖』という感情。

自分の軽はずみな行動のせいで、親しくなった人を傷付けてしまった。
自分のせいで、その人を失ってしまうかもしれない。

そう思えば思うほど…自分の中で『恐怖』というドロドロとした黒いものが流れ込んでいく。
次第に、少年は理性を失い…ほむら達を傷付けた深化魔獣に対する『恨み』や『憎しみ』といった負の感情に支配される。

そして、それらが爆発した結果…力を暴走してしまったのだ。


【タツヤ】
「でも、ほむらさんの姿を見て…」

【タツヤ】
「助けなきゃ…守らなきゃって…」


しかし、それでも…少年は最終的に理性を取り戻した。
タツヤを負の感情から救い出したのは、たった1つの願い―――

ほむらを…魔法少女を守りたいという―――少年が胸に強く抱いた、最初の願いだった。

その願いが、タツヤの心の奥底に残っていたからこそ…彼は戻ってくることが出来たのだった。




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