過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART39【安価】 -SS速報VIP

過去ログ - 【咲】京太郎「いざ、白糸台高校へ」PART39【安価】

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601: ◆cvvZKri7SI[saga]
2012/11/25(日) 15:00:56.84 ID:MRWWSsLzo
>>600
すいません、それ来月からなんですよ
というか淡ルートだって表尭深編だって十分あっまいいちゃらぶやったやろ

照「牌に愛される？」

京太郎「ええ、まぁ、例えと言うか、比喩と言うか」

京太郎「ここの資料室に、麻雀誌があるじゃないですか」

照「ある」

こくりと頷く。

京太郎「そこに、先輩のことをそう呼んでる描写があったので」

牌に愛された子──麻雀をやるものにとっては、実に素晴らしい響きだ。

牌を愛さなくても強くはなれるけれど、牌に愛されなければたどり着けない境地もある。

実力や努力でたどり着ける領域には限界がある。殊更運の絡む麻雀と言うシステムなら、尚更。

結局の所、麻雀は、与えられた複数の数値をどのように繋ぎ合わせるかというものである。

牌効率や受け入れの広さ、点数の期待値……それら全ては、言ってしまえば数学だ。

数字に強く、思慮の深い者なら、その演算を使いこなし持ち点を増やすことも難しくはないだろう。

そこに運が絡んでくるからややこしくなるだけで、基本的には麻雀は数学の世界だ。

数字に強いもの同士が戦えば。思慮の深いもの同士が戦えば。似通った戦績になるだろう。

その時ほんの僅かに運がよかった人間が、数字の壁を越えて勝利できる。

それが、麻雀だ。

だけれど。

その運を、常に味方にするには。数字の壁を越えた向こう側に居続けるためには。

その先の僅か一歩を踏み入れるためには。運に似た何か強靭な加護を持っていなければそれはなしえない。

それが……きっと、牌に愛される、ということなんだろう。

数字や思慮を上回る、理不尽にも思える強力な何かを持つ者。

それが、牌に愛されるという事で。

そして、この人は。

その領域に佇む人なんだろうとも、思う。

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