過去ログ - 【咲ーSakiー安価】魔王クエスト―魔法少女と探偵とくのいちと目立ちたがりの姫君―2
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172: ◆Rf40X2USO7Yr[saga ]
2012/12/07(金) 22:41:22.75 ID:j5HZ3agAO


透華「さて…」

 式典もとどこおりなく終わり、透華は早めに寝室に引き取るふりをして、城の中庭の東屋で、手早く服を着替えた。

 ドレスを脱いで、軽装の革鎧と、女性でも扱えるお気に入りの槍を身につける。

 この場所からは王宮の衣装部屋の窓が見やすく、しかも辺りからは気取られにくい。

透華(こうしていると、まるで逢い引きの約束でもしているようですわね…)

透華(ふふふ…)

透華(盗賊がいったい、どのような者だとしても)

透華(この槍の穂先で、じっくり味わってさしあげますわ!)

 既に陽は落ちて空は暗く、星明かりと下の階の照明だけが盗賊の訪れを知らせる頼りとなっていた。

透華(警備も手薄、その上今日はとびきり目立つドレスを着ていましたし)

透華(餌は十分に撒いておいたはずですけれど)

透華(もし空振りに終わったら…今夜は遅くまで、ここで待ち続けなければならないことになりますわね)

 だがその心配は無用だった。

 ちょうど衣装部屋の窓が月の陰に入った頃、するすると中庭を動く何者かの黒い姿が、透華の目に止まった。

透華(あれは…?)


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