47: ◆1XmsYbpRzk[saga]
2013/01/07(月) 23:56:52.34 ID:WfsBKCZR0
凛「嫌な予感がするわ」
新城「予感だと?」
凛「何よ、馬鹿にする気?」
地面を黒い砲弾のように疾駆する千早に跨りながら、二人は普通に会話していた。
どうやら千早はなんらかの恩恵を聖杯から受けているようで、その詳細まではわからなかったが、彼女に跨るものには風よけに近い保護を受けるという効果があるらしい。
新城「馬鹿になどしない。そういった不確定なものこそ、戦場では思わぬ逆襲をしてくることもある」
凛「そういうもの、なのかしらね?――――それにしても千早は疾いわ、もうこんなところまで」
新城「元々は野生動物で、竹林を縫うように走る肉食獣が剣牙虎だからな。行軍の際は猫の消耗を避けるため、滅多に使えないが」
凛「サーヴァントさまさま、ってところかしら」
新城「今の千早にとって、人間二人分の荷物など薄い羽織みたいなものだからね」
新城は気づく。自分の口調が定まっていないことに。
確かにそれはそうだ。凛とは主従の関係ではあるが、しかし上官と部下という関係でもない。軍隊言葉でも話し言葉でもない相手。
新城は無性に、いらついていた。彼女を自分の友人の範疇に含めるのかどうか、そのような思案をしている自分自身にである。
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