過去ログ - 勇者「魔王の後継者？」 -SS速報VIP

過去ログ - 勇者「魔王の後継者？」

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597:>>1[saga]
2013/01/19(土) 20:13:51.58 ID:tnVRmRBO0
勇者「え？」

魔王「その通りじゃ、あやつは魔物ではない。」

銀狼「うん。臭いが完全に魔物のそれじゃないよ。あれは、この間の化け物と同じ…魔術が産み出した産物だ」

勇者「魔術が…あれも誰かに作られたものってか」

魔王「しかし、魔物が作った可能性もあるのじゃ。」

勇者「ま、どっちにしろ倒すだけだ。それにこの距離ならまだ手は出せないだろう。」

と思っていたが、甘かった。そいつはその場で止まったまま攻撃してきた。

手が槍のような形状になり、高速で伸びる。

勇者「遠距離かよ…やりにくい」

避けるが、伸びた腕は自由自在にスピードを落とさず曲がりくねり、尚も狙ってくる。

かする。やべぇ、このまま避け続けることもできねぇ

勇者「くくるみおが　えらいおむ　くどまくろっく…」

ヒュンヒュン

勇者「っ、グハッ」ﾄﾞｶﾞｯ

ムチの様にしなった黒い腕が、俺を吹き飛ばす。槍のような先端で貫かれないだけましではあるが腹に鈍い痛みが広がる

銀狼「少年!!」ｶﾞｼｯ

銀狼が駆け寄り、吹っ飛ばされた勇者が地面に激突する前に受け止める。

魔王「見た目は影でも実態はあるのじゃな。」

勇者「へ、実態があれば攻撃が当たる。少なくとも無敵じゃねえな」

影「…」ﾋｭﾝﾋｭﾝ

再びしなる腕が勇者を襲おうと伸びてくる。

銀狼「少年、やはり一人は無理だよ。私も戦うよ」ｻﾞﾜｻﾞﾜ

勇者「…悪いな、俺もやっぱ一人でかっこつけるにはまだ早かったか」

ホント、まだまだ修行が足りねえや

銀狼「少年、私が時間を稼ぐ。その間に呪文を」

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