過去ログ - 美琴「……私、どうすれば……」上条「俺が守る」
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◆kJm4mDjM06
2012/11/29(木) 22:20:00.69 ID:CKruBT1j0
それは突然起こった。
なんの変哲もない朝、いつもと変わらない街。なにもかもがこれまでと同じように回っている。
でも唐突に、私は変わった。
私は、能力を失ってしまった。
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ー常盤台 学生寮ー
7:00
美琴「ん〜!」
いつもと同じ、午前7時に起床。
目を覚ますと同時に、美琴はベッドの中で小さく伸びをした。
体を半分起こし、隣のベッドを見るとルームメイトの白井黒子の姿が見当たらない。
奥の浴室からシャワーの音が聞こえる。どうやらすでに起きて先にシャワーを浴びていたみたいだ。
とりあえずベッドから起き上がり、携帯を手に取る。あいつからの返信は来ていない。
少し不機嫌になりながら浴室の方に併設されている洗面台へ向かい、歯を磨く。すると黒子がシャワーを浴び終えたのか、美琴が起きたのに気付いたからなのか、突然浴室から出てきた。
黒子「あらお姉様、おはようございますですの」
黒子はあられもない姿のまま礼儀正しくお辞儀をした。その姿には恥じらいを微塵にも感じず、むしろ見せようとしている気さえする。
美琴「ファフファホフふらいふぁへふぉのふぁふぁ!」
黒子「お姉様、喋る前にそのお口に入れた歯ブラシをとってからにしていただけませんこと?」
黒子に指摘されてとりあえず口をゆすぐ。朝起きたあの口の中の嫌な感じが消えて、少しすっきりする美琴。
美琴が口をゆすいでいる間に黒子は下着をつけていたが、また新しい下着を着けていた。しかも上下紫ではあるが、それは下着の効果を果たしているのか? と疑問を投げかけたくなるほど透けていた。
美琴「あんたまたそんな下着買って!」
黒子「あら、いいではないですかこのくらい。それよりもお姉様の下着の方が、少々問題がおありでは? いくら少女趣味といえど、さすがにあのカエルのマークが入ってるやつは」
美琴「ゲコ太をバカにするなー!!」
自分の趣味、ゲコ太の両方をバカにされ美琴は憤怒する。電撃でも食らわせてやろうかと思ったが、寮内は能力使用禁止を思い出し、思いとどまった。先日罰をくらったばかりであまり騒ぎは起こしたくないのだ。
その代わり、殴ることにした。
黒子「おおおお姉様!? その硬く握られた拳をお納めになられて下さいまし!」
カツ、カツ、カツ
廊下から聞こえる音を二人は聞き漏らさなかった。この音は、紛れもなく……
ガチャ
寮監「なにか騒がしいが、問題でも?」
扉を開けて早々に寮監トレードマークであるインテリメガネの奥から二人を睨みつける。
二人はまるで蛇に睨まれた蛙のように身をすくめた。
寮監「……もう朝食の時間だ。早くしろ」
フーと二人で息を漏らす。
今日もなにも変わらない、なんの変哲もない1日が始まると、この時は思ってた。
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