過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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[saga]
2012/12/05(水) 00:46:44.98 ID:RLjbm7yt0
女魔法使い「私の眠りを妨げた罪、その身をもって思い知りなさい!」ブンッ
振り下ろされた女魔法使いの手を合図に、空中に待機していた炎槍は一斉に目標めがけて飛んで行った。全力で駆ける獣たちをあざ笑うかのようにその切っ先は一瞬にして彼らの身体を貫いた。
激痛に悶える獣もいれば、衝撃に耐え切れず意識を手放し絶命した獣もいた。前者は残り数秒の命、後者は言うまでもない。
だが、このあとに起こることを考えれば彼らは皆後者の選択をすべきだった。
女魔法使い「これで……終わりです!」グッ
そう言って女魔法使いは開いた拳をグっと握り締める。その動作に呼応するように獣の体に突き刺さった炎槍は爆散し、内部にあった炎を辺に撒き散らした。
生きながらにして内側から炎に包まれ燃やされるという地獄の苦痛を与えられた獣はついにその姿を欠片も残すことなく消し炭となり、消え去った。
この世に唯一形を残したのが一番最初に彼らに挑み、逃げることなくその命を散らしたものだとは、なんとも皮肉である。
騎士「終わったか。まったく、勘弁して欲しいぜ。おちおち休んでもいられない」
女騎士「そうね。というわけで、用は済んだから私と女魔法使いはまた寝るわね。その間の見張りよろしくね」
女魔法使い「あ、ちなみに次は襲撃があっても起きませんから騎士さん一人で対処してくださいね」キッパリ
騎士「お、お前ら……。二人とも寝ている間に敵に襲われて死んじまえ!」
粗雑な扱いを受ける騎士の叫びが空へと虚しく響く。いくら地位が上がっても、昔の戦友の前では形無しの彼だった。
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