過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
↓
1-
覧
板
20
543
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2012/12/05(水) 01:11:51.58 ID:RLjbm7yt0
学者「……わかりました。では、お話させていただきます」
そう言って学者はポツリ、ポツリと森で倒れるまでの経緯を話し始めた。
彼は元々魔術関連の研究を行なっている一学者だった。しかし、敵対しているエルフが人よりも優れた魔術を身につけていることに関心を持ち、そこからエルフについての研究にも手を伸ばすようになっていったという。
最初は興味本位で調べ始めた事だったが、時が経つにつれて段々と本来の研究よりもエルフについての研究に没頭していくようになっていった。
そんな日々が幾年も過ぎ、エルフと人が何故こんなにも争うのか疑問を抱くようになった彼は、このような状況になった原因を調べ出した。
そもそも人の世界ではエルフは毛嫌いされ敵としてみなされているが、どうしてそのように感じるようになってしまったのかは詳しく説明されていなかった。
親から子へ、子から孫へ。
ただエルフは蛮族、人の敵ということだけが伝えられ続けたことによって、彼らに対する敵対心が刷り込まれ、争いに巻き込まれ被害を受けた者が憎悪を募らせることになり、結果としてエルフは倒すべき対象としてみなされていたのだ。
だが、そんな人々にそもそも何故エルフと人は争うようになったのか? と問いただしても昔からの敵だからという答えしか返ってこなかった。
不思議に思った彼は更に双方の関係を詳しく調べ、つい先日ようやくエルフと人が決別することになった真実に辿りついた。
冷静に考えればこれは人の側に非があるように感じた彼はこの事実を纏めた論文を学会に提出した。しかし、これが不味かった。
古くからの事実を知っていた一部の学会員たちはこのことが世に晒されて人々がエルフと戦うことに躊躇いが出るのを恐れ、この論文を焼却した。そして、このことが彼の口から他の者に伝わらないようにするために口封じとして暗殺者を放った。
このことに気づいた彼は必死に逃げ、決死の思いでエルフの住むと言われている森へと逃げ込んだのだ。一か八かの賭けではあったが、暗殺者も敵がいる場所へわざわざ足を踏み入れるわけにもいかない。
そして、森の奥深くまで逃げ切ったと思ったその時、彼の身体に激痛が走った。見れば、腹部の一部が裂け、血が流れていた。近づけなくとも遠くからなら。そう思った暗殺者が放った弓矢が彼の腹を裂いたのだ。
走る激痛、見慣れない血にショックを受けた学者は腹部を抑えながら歩いていき、森の奥で倒れた。そして、果実を採りに来たエルフに助けられ今に至るというわけである。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/678.92 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1354204300/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice