過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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586:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/05(水) 17:36:07.23 ID:RLjbm7yt0
平和だ……。

そう感じてしまうからこそ、男はこれまで誰にも話したことなかった己の過去の全てを口に漏らしたくなったのだろう。それも、話しかけても何も問題のない相手に。

男「ねえ、旧エルフ。聞いてもらってもいいかな。僕が今までどんな風に生きて、何をしてきたか。エルフに話す事のできない醜く、残酷だった僕の罪を……」

彼の問いかけに答える言葉は当然ない。過去を思い返すなら一人だけでもできる。だが、男はどうしても語っておきたかったのだ。彼の最愛だった少女に。今も彼の心に残り続ける存在に。
問いかけてからしばし男は黙り込んでいた。だが、じっと待ち続ける彼に答えるように一陣の風が吹いた。
優しく、柔らかいその風はそっと男の肩を撫でた。男には何故かそれが彼女の了承のように思えた。
了承を得た彼は一度大きく息を吸い込んだ。思い返そうとするともうずいぶんと昔の事のように思える。それほど彼の始まりは古かった。

そう……あれは彼がまだ家族と共に過ごしていた頃。まだ、魔法も何も使えず、ただの力なき少年として過ごしていた時のことだった。



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