過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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2012/12/05(水) 18:26:09.84 ID:RLjbm7yt0
男槌士「いいや、許さん。ワシはこやつの隊に就く条件に飯をたくさん食えることを保証するということで契約したのだ。他の者が飯を食えんくても、ワシだけは腹一杯になる権利がある」
女魔法士「男槌士さんは、意地汚いと思います……」
女剣士「そ〜そ〜。いざとなったら他の隊の飯奪ってくりゃいいんだって」
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2012/12/05(水) 18:26:44.27 ID:RLjbm7yt0
女隊長「大半はやっぱりご飯なのね。確かにお腹減ってるけど、もっと大事な事があるでしょ」
男剣士「例えば?」
女隊長「え〜……コホン。この度も我が隊は一人も死傷者を出すことなく任務を遂行する事ができました! みんな、お疲れ! よく生き残ってくれた! みんなと一緒にこれからもまた過ごせると思うと私は嬉しいよ。ついでにご飯も食べれて嬉しいよ!」
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2012/12/05(水) 18:27:10.89 ID:RLjbm7yt0
みんなで一人の女性をからかいながら門の前に歩いて行く。その様子を見つめていた男は知らず強く唇を噛み締めていた。あの日以来、誰かが楽しそうにしているのを見ると無意識に苛立ってしまうのだ。
笑顔を浮かべあう彼らを自然と睨みつける男。そんな男の視線に気がついたのか、女隊長が気まずそうに他の隊員に告げる。
女隊長「ど、どうしよ。ちょっと騒ぎすぎたかな……。あの子ものすごい形相で私たちを睨んでるよ」
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2012/12/05(水) 18:27:36.62 ID:RLjbm7yt0
男槌士「いや、そうではないんじゃないかのう。ほれ、服が綺麗だし」
女槍士「じゃあ、何であんなとこに座ってるんだろう。もしかして誰か待ってるとか?」
女魔法士「ど、どうなんでしょう?」
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2012/12/05(水) 18:28:06.02 ID:RLjbm7yt0
女剣士「な、なんだよぉ。無視すんなよ……。お姉さんちょっと傷ついたぞ」
あまりにも無反応な男に女剣士は地味に傷つき、とぼとぼと隊のみんなの元に帰って行った。
男剣士「なんだよ、やけにあっさり帰ってきたな」
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2012/12/05(水) 18:28:50.88 ID:RLjbm7yt0
女魔法士「どうかしました? 女隊長さん」
女隊長「い、いやっ! 何でもないよ〜。みんなお腹減ってるもんね! 早く報告済ませて食事にしちゃおっか」
男槌士「そうじゃ、そうじゃ。はよせんか馬鹿者ども」
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2012/12/05(水) 18:29:30.34 ID:RLjbm7yt0
任務の結果報告を終えた女隊長一行は、施設にある食事場に来ていた。久方ぶりの豪勢な食事に隊員達は皆心踊らせて、各々好きなものを好きな量だけ頼んで食事にありついていた。
戦場では簡易食だったり、食事をろくにとれなかったこともあり、隊員達の食事への欲求は凄まじかった。一口、一口じっくりと味を噛み締めるように食べる者もいれば、次から次へと料理を胃へと流し込む者もいた。
男剣士「あ〜っ! うまい飯にありつけると生き返った気分になるぜ」
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2012/12/05(水) 18:29:57.84 ID:RLjbm7yt0
女魔法士「あながち間違いでもないのが悲しいです。うぅ、私の人生どうしてこうなったんでしょう」
男槌士「泣くでない、愚痴なら男弓使いが酒場で幾らでも聞いてくれるからのう」
男弓使い「ちょっと待て。どうしてそうなる」
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2012/12/05(水) 18:30:50.44 ID:RLjbm7yt0
他のみんなが歓談している中、女隊長は一人窓際の席にてじっと外を見つめていた。軍部の三階に存在する食事場の窓からは施設に入る前からずっと門の前に座り続けている少年の姿が目に入る。
まるでこの世界から拒絶され、たった一人で絶望を抱え込んだような目をした少年。それでいて、その瞳の奥深くには鋼鉄のような堅い意思が感じられた。
見るものを引き込む、燃え上がるような熱い意思。見覚えのあるその眼差しに女隊長は不覚にも魅入られた。
幼いながらにして世の中に絶望してしまう人は確かに存在する。それ自体はそう珍しい事はない。しかし、絶望を抱きながらも諦めず、目標を見定め前に進もうとしている者をあの年頃の子供で見たのは初めてだった。
だからだろうか、女隊長は初めて会ったばかりの、それも言葉すら交わしていない少年の事がやけに気になってしょうがなかった。
以下略
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2012/12/05(水) 18:31:36.29 ID:RLjbm7yt0
女槍士「ちょっと、女隊長。しっかりしてよ! そんなにあの子が気になるのならちゃんと話してきたらどう?」
女槍士の言葉に、それまでそれぞれ会話を繰り広げていた各自の口が塞がり、両目が一斉に女隊長の元を向いた。
女隊長「べ、べつに気になってるわけじゃ……」
以下略
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