過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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704:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 00:47:17.28 ID:ULshItii0
男(な、なんだっ!)

 咄嗟にその場にしゃがみこみ、木を背にして身体を隠して周りを警戒する男。隠す気もないむき出しの敵意が周囲に漂っている。暗く、深く、重いそれは、油断しているとすぐにでも相手に自分の気配を探られ、居場所を察知されてしまうほど凶暴なものだった。
 ドッドッドッと心臓が早鐘を鳴らす。呼吸は乱れ、全身の毛穴が開き、冷や汗が溢れ出す。

男「はっ、はっ、はっ、はっ」

 まともに息を吸うことができず、男は思わず口を手で押さえこんだ。このままでは悲鳴をあげてしまいそうだったからだ。
 無理やりにでも心を落ち着け、男剣士や男槌士に習った気配の察知方法を試す。すると、先程までぼんやりとしか感じられなかった敵の気配が収束していく。
 耳を澄ませかすかに聞こえる足音や話し声に注意する。敵の数は三人。
 それを理解すると、男は入隊試験の時のことを思い出していた。あの時も的は三つだった。その時は的のひとつを外した。しかし、今ならどうかと考える。
 息を深く吐き出し、冷静になるよう務める。
 選択は二つ。不意をついて敵を倒すか、このまま息を潜めてやり過ごすか。



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