過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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739:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/07(金) 01:46:35.91 ID:HuDDvyyN0
……



必死に、必死に女隊長は男を連れて駆けていた。空は赤く染まり、もうすぐ闇が訪れようとしていた。
息はもう切れ切れ。脳に酸素が渡っていない。今すぐにでもその場に倒れこみたいほどだった。
だが、それでも彼女は走り続けた。ここまで彼女を送り出してくれた者たちへの思いに報いるためにも。

女隊長「……うっ。……うぅっ。……くぅっ」

嗚咽を漏らし、それでも涙を流すことは堪える。これ以上泣いてしまったらもう、この場から動くことができなくなってしまいそうだったから。だから、彼女は足を止めることなく、前へ、前へと進み続けた。
だが、そんな彼女に絶望を運ぶかのように迫る気配があった。魔物とは明らかに違う人に近いそれは二つ。それは見知った仲間たちのどの気配でもなかった。



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