過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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806:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/10(月) 23:19:26.41 ID:T2FNwHFn0
男「別にそうじゃないけど。ただ、最初の頃は僕人との関わりを避けていたから今更みんなと仲良くなるのもどうかなって思ったんだ。それだったら、希薄な関係性でも力を合わせるところだけ協力すればいいかなって思ってて……」

言葉にするとなんとも情けない言い訳である。まるで、子供が意地を張って、それをいつまでも引っ込めることができなくなっているようだった。
 そんな男の考えを聞いた女騎士はしばらく思案していたが、やがて男の前に手を差し出しこう告げた。

女騎士「なら、私が友になる。いや、この場合は仲間か? ともかく、私は男と仲良くなる。だから、男も私をきっかけにしてみんなと仲良くなってみてくれ」

差し出された手を前にして男は僅かにだがその手を握り返すのを躊躇った。なぜなら、彼の記憶にはかつて同じように差し伸べられ、握り返したその手の温もりが失われたのを覚えていたからだ。
そんな男の事情を知っている男騎士は最初は黙って男がどう反応するかを見守っていた。だが、いつまでも迷っている様子の男に痺れを切らしたのか、

男騎士「いいんじゃねえか。もう自分を守る力は身につけたんだろ? だったら、お前がその手で守ればいい」

と言って彼の背中を押した。



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