過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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923:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/21(金) 22:59:48.50 ID:abYTtK5o0
男「まずは、今回の件について謝罪を。我々は北方軍の一員でして、エルフたちの動向を調べる偵察任務のためここしばらく各地を見て回っておりました。
 その際こちらで軍とエルフが戦闘を行っているのを発見し、しばらく状況を見守っていたのですが、エルフたちの勢いがやや軍を優っているように思えて誠に勝手だと思ったのですが手を出させていただきました。
 もちろん、西方の軍が弱いというわけではありません。ただ、追い詰められた奴らの力は侮れるものではなかったため微力とはいえお力添えになればと思い、行動をとらせていただいた次第であります」

 なるべく、西方軍の顔を崩すことないよう言葉を選んで発言する男。本来であれば彼らはこの戦いにおける部外者である。
 奇襲がうまくいき、軍の勝利で終わったからこそ彼らは受け入れてもらっているが、そうでなければただ無為に戦場を混乱させに現れた存在でしかない。更に、兵士たちは勝利の立役者として彼らを受け入れているが、上の立場のものからすれば、自分たちの手柄を他地域の兵士たちに奪われたようなものだ。そうなると、男たちは彼らから怒りを向けられてもおかしくないのだ。
 西方司令官に頭を下げ、彼のプライドとこの軍が他人の力など借りずともエルフたちに勝てたという尊厳を守るため男は下手に出た。
 そんな彼をしばらく黙って見ていた西方司令官だったがやがてゆっくりと口を開いた。

西方司令官「いやいや。何を言っているのか私にはわからないな。我々は同胞だ。そんな者たちが力を貸してくれて勝利に導いたことを褒めこそすれ、どうして非難などできる。顔をあげてくれ、君たちは我々にとって英雄のようなものだ」

 優しい声色で男にそう語る西方司令官。その言葉に男も内心でホッとし、ゆっくりと顔を上げた。



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