過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
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[saga]
2012/12/30(日) 01:40:36.39 ID:HFBgTy1I0
エルフ隊長「密偵め。お前たちの運もここまでだ」
彼らの進む先には隙間もなくなるほどビッシリと周囲を取り囲むエルフたちの姿があった。それは、前方だけに限らず、気づけば横や後方も彼らによって取り囲まれていた。
男「……」
万事休す。もはやこれまでかと足を止め、男は抱えていた女魔法使いを離した。
エルフ隊長「さて、我らがこのままお前たちを逃がすなどと微塵も思わないほうがいい。むしろ先日の礼をたっぷりと返してやらねばならんからな」
鋭い眼光で男たちを睨みつける男エルフ。他のエルフとは違い、この者は歴戦の将と言える風格を漂わせていた。
ザッと周りを見渡せば相手は一個中隊ほどの人数。対してこちらは四人。こちらにどれだけ力があろうと、覆せる人数差ではない。
では、諦めるのか。そう思い、仲間たちを見る男。だが、彼の仲間は誰一人として絶望していなかった。
騎士「……冷静に考えて、ここは降伏する場面なんだろうが、それをしたところで俺たちの命はねえんだ。だったら、ここは正真正銘命を賭けて一人でも多くお前たちの戦力を削いでやろうじゃねえか」
自身の愛剣を抜き放ち、騎士はエルフたちを睨みつけた。
女騎士「そうだな。約束したんだ、四人で生きてこの戦争を乗り切ると。なら、こんなところで私は、私たちは死ねない」
周囲の動きをジッと観察しながら女騎士が呟く。
女魔法使い「私たちは負けません。あなたたちには絶対に負けられない!」
指を動かし、魔法を作り出そうとする女魔法使い。
この状況でも希望を捨てず、最後まで生き残ろうとする仲間たち。そんな彼らを見て、男は思う。
男(そうだ、生きて帰る。そう約束したんだ。一度仲間を失った僕に、またこんなに心強く、信頼できる仲間ができたんだ。
死なせない、死なせてなるものか)
そんな彼らの意思を感じたのか、エルフ隊長は顔をしかめた。
エルフ隊長「ふん、どこまでも見苦しい。死ぬのなら潔く死ねばいいものの。それほどまでに我らエルフを傷つけ、生き抜こうとするか。意地汚いゴミ虫め」
これ以上目の前にいる男たちが生きている姿を目にするのも腹立たしいのか、エルフ隊長は指示を出す。
エルフ隊長「やれ、もはや一秒すら惜しい。一刻も早くこいつらを処分しろ」
手を振り下ろし、周囲にて待機するエルフたちが声を張り上げ、一斉に男達に向かって走り出した。
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