過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」
↓
1-
覧
板
20
950
:
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]
2012/12/30(日) 23:12:53.08 ID:HFBgTy1I0
エルフ隊長「……はっ。この程度で我らを討ち取ろうとは。甘く見るのも大概にしろ、人間が!」
怒声と共に彼の傍に控えていたエルフが飛び出し、魔法を発動させる。一切を灰塵にするはずだった火球は地面に接する直前に停滞した。
男「なっ!」
驚きのあまり思わず声が溢れ出る男。彼は致命傷はともかく、多少の傷を負わせられると思っていた。だが、やはり魔法を扱うことにかけては相手に分があった。
エルフ鋭兵A「貴様らごときに我らが隊長をやらせるものか!」
エルフ鋭兵B「この程度の魔法など、なんともない!」
怒声と共に男の放った火の魔法に対する対の魔法がエルフ鋭兵たちによって放たれ、巨大な火球は跡形もなく消滅した。死力を尽くした一撃だったがために、次の一手を打つことができない男。そして、女魔法使いも男と自分の元に近づいてくる敵を近づけないように風の障壁を張るので手一杯。
結果として、エルフ隊長の命を奪うために先行した騎士と女騎士に全てを任せることになった。
敵の元まで一直線に作られた道を行く二人。だが、同時にそれは己の退路をも断つことになっている。先に進むしか選択しのないこの道を彼らは全力で駆け抜ける。
そして、近づく二人を冷たい眼差しで見下ろすエルフたちの元についに彼らは辿りつく。
騎士「はああああああっ!」
駆け抜けた勢いを活かし、上段から剣を振り下ろす。風切り音と共に振り下ろされた剣はエルフ隊長の頭蓋を打ち砕かんとするが、その一撃は彼の傍に控えるエルフ鋭兵の一人が発動させた風の障壁によって防がれる。
女騎士「もらった!」
だが、騎士の背後から死角を縫うようにして現れた女騎士の横一閃の斬撃が今度こそエルフ隊長を捉える。だが、肉を裂き、血を撒き散らすはずのその一撃は鈍い金属音を奏でて止まった。
エルフ隊長「先程から言っているが……。我らを甘く見るのも大概にしろ! 接近戦に持ちこめば勝てるとでも思ったか!」
額に皺を寄せ、怒りとともに一喝するエルフ隊長。女騎士の一撃を受け止めた剣を力づくで振り抜き、女騎士の身体を後方へと吹き飛ばす。
騎士「ッ! 女騎士!」
よそ見をする暇すらも与えまいとエルフ隊長は即座に騎士の前へと踏み込んだ。
騎士「チィッ! この野郎」
片手を剣の柄から離し、握り締めた拳をエルフ隊長に向かって打ち抜く騎士。だが、それすら手玉に取るように軽く受け流し、騎士の体勢を前方に崩すと、エルフ隊長はがら空きになった騎士の顎めがけて強烈な掌底を打ち込んだ。
騎士「ガハッ!」
苦悶の表情を浮かべ、無様に地を転げていく騎士。その光景を唖然とした表情で男と女魔法使いは見つめていた。
エルフ隊長「いいか、人間。我らエルフがいつまでも貴様ら人間に煮え湯を飲まされたままいると思うな」
そう言ってエルフ隊長は騎士の元にゆっくりと近づき、未だ立ち上がれずにいる彼の髪の毛を掴み、宙へとぶら下げる。顎を打ち抜かれ、平衡感覚を失っているのか、騎士の視線は未だ定まらず、どうにか敵意だけでエルフ隊長を睨みつけているものの為すがままになっていた。
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/678.92 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - エルフ「……そ〜っ」 男「こらっ!」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1354204300/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice