13: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:04:44.14 ID:nlsr789Z0
ある日の日曜日、少年は"蜃気楼"の要望により散歩をしていた。
「散歩に行こう、少年」
少年「……嫌」
「ならば俺は腹の底から歌を叫ぼう。叫ぶような歌ではなィが、是非君に聞かせたィ」
言うが早いか"蜃気楼"は叫び始めた。Culture ClubのThe Medal Song。
少年が産まれる前に発表されたイギリスの曲である。
当然のことながら英語の歌であり、少年に聞いた端から和訳する技術はなく、
陽気なリズムだということしか理解できなかった。
ただでさえ理解不能のアカペラが脳内に響くというのは苦痛だというのに、
"蜃気楼"は赤ん坊も泣きだす悲劇的な音痴だった。
瞬間、ゆらりと少年の頭が揺らめいたのは意識が飛びかけたからである。
頭をぶんぶんと横に振って、"蜃気楼"の言うことに従った少年だった。
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