過去ログ - 「俺は愛を餌に生きてィる」
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9: ◆QkRJTXcpFI[sage saga]
2012/11/30(金) 12:01:38.89 ID:nlsr789Z0
それからも"蜃気楼"によるものだと思われる感情操作は続いた。
その度に少年は得たことのない感情から不安になり、心から恐怖した。

「それが哀しィってことだ。
 君は今まで現実を直視してィなかったから、哀しみを覚えたことはなかったようだな」

「それが喜びってやつだ。
 なんだ、君は喜びすらろくに知らなかったのか。それで人間だなんて笑わせる」

「それは楽しィってィうんだ。
 喜びに似通った感情だけれど、決定的に相容れなィ感情だ。
 喜びには努力が必要で、楽しィには必要なィ。得ようと思えばィつでも得られる」

しかし少年は全てを恐怖で凌駕してきた。

「これは思ィの外長丁場になりそうだな。
 甘ィ香りに釣られてみればとんだじゃじゃ馬だ。
 まさか喜怒哀楽すらろくに機能してィないなんてな。
 君、俺よりもよっぽど気持ち悪いぞ?」

「それにしても陰鬱な場所だな。
 常に曇り空で大地が枯れ果ててしまってィる。ここに感情の花を咲かすのは大変そうだ」




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