879:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/07/16(火) 01:10:10.10 ID:gjzpH+ig0
弱々しく震える右手を持ち上げて、静かにそして出来る限り優しく、愛しき人の頬を伝う涙の軌跡に重ねる。
まどか「―――!」
唐突に触れたその感触に、まどかの体が跳ねる。
……驚かせてしまったかしら。
でも、伝えたいことがあるから……。
やらなければならない事が、まだあるから……。
まどか「え……?」
驚いているまどかの瞳に、重い瞼をむりやり半分開いて今できる精一杯の微笑みを返す。
ほむら「また……泣かせてしまったわね……」
ほむら「貴女の悲しみを消すために……貴女の涙を笑顔に変えるために私は生きてきたのにね……」
止まることなく流れるまどかの涙が、頬に触れるほむらの手を伝い、その軌道を変えて零れ落ちていく
まどか「あ……」
強張っていたまどかの表情がみるみる弛緩していく。
まどか「あ……うぁ……」
泣き果ててくしゃくしゃなった顔をさらに歪ませて。ほむらへ掛ける声を必死に探す。
まどかは言いたいことが有り過ぎて、伝えたい言葉が有り過ぎて。
まどか「ほむら……ちゃ……」
名を呼びながら。
まどか「ほむらちゃん……っ!!」
力いっぱいほむらを抱きしめて、頬を寄せた。
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