過去ログ - ウルトラ魔女ファイト【ウルトラマンゼロ×まどか☆マギカ】
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10: ◆S3K5UapAso[saga]
2012/12/07(金) 21:10:13.65 ID:5JYm+i3V0
少女「貴方、正気なの?」

ゼロ「あの魔女を止めねぇと、この地球は完全に死に絶える。だから俺は行く・・・!」

少女「『彼女』は止まらないわ。大人しく地球を出て、元の宇宙に帰ったほうが賢明よ」

ゼロ「でも・・・このままにしていいわけねぇだろ!!」


ゼロの言葉が静かな建物内に響き渡った。
一瞬面食らう少女であったが、直ぐに表情を戻すと、彼の覚悟を試すかのように問いかける。


少女「どんなに繰り返し抗っても・・・この先待ち受けるのは絶望だけよ。
   貴方なら、その運命を変えられるとでも言うの?」

ゼロ「確かに絶望的かもな・・・だが、最後まで諦めずに不可能を可能にする。
   それが『ウルトラマン』なんだよ!」


どんな揺さぶりをかけようとも、今の彼には届かなかった。
ゼロが拳を突き出すと、ブレスレットからゴーグルを模したアイテム『ウルトラゼロアイ』が出現する。
手に取ったゼロアイを、ゼロは自身の両目に装着した。


ゼロ「デュワッ!!」


赤と青の光が渦を巻き、その体に纏いつく。
やがて、サイズは人間大のままウルトラマンとなったゼロが姿を現した。
謎の『声』の正体を何となくも理解していたゼロは、その相手に向けて正義を誓う。


ゼロ「俺はゼロ・・・ウルトラマンゼロ!必ずこの世界と君を守る。信じてくれ!」

少女「守るべきは私じゃない。でも―――」


少女は傷ついた体に鞭打つように立ち上がると、小さな宝石を取り出す。
すると、身に付けていた制服が面影を残しながらも黒と灰色を基調としたものに変化する。
その腕には、少女には不相応な盾が現れていた。


少女「ウルトラマンゼロ・・・私と一緒に戦って、それを証明してみせて」


ゼロの存在は、全てを諦めようとしていた少女に僅かな『希望』をもたらしていた。
殆どの命が『救済』されていく中で、彼女が取り残されていた理由、
それは自らに課した使命と、まだ向き合う必要があったからだ・・・少女はそう解釈することにした。


ゼロ「人間を超えた力を感じる・・・お前は一体・・・?」

少女「私は暁美ほむら。掴まって。貴方が時空を超えられるのなら、きっと・・・」


ほむらと名乗った少女は左手を差し出し、ゼロは応えるかのようにその手を取った。
二つの『盾』が向かい合ったとき、ゼロのイージスが強い輝きを放つ。


ほむら「行ける・・・!」


ほむらが自らの盾に手を掛けると同時に、ゼロの意識は途絶えた。


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