過去ログ - 【咲安価】久「麻雀とかを?」京太郎「ええ、教えてください」 六局目【解説?】
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◆B6xkwd67zxGJ
[saga]
2013/01/24(木) 23:20:23.30 ID:yGQ0J1pZo
煮込み続けた鯖の火を止める。
これであとは冷まして、再加熱するだけ。
水につけておいたほうれん草を軽く湯掻いて、小鉢に盛る。
こちらも冷ました方がいいだろう。鰹節をかけるのはそれからでいい。
コンロの火を止めて、改めて智葉に向かい合う。
「まぁ……そういうイライラで鬱憤が溜まってたのも、確かです。多分それが大きい。一番の理由でしょう」
「……」
「で、ある時……そいつが女子部員に、セクハラまがいの事をしだしたんですよ。どうせ麻雀が強いから許されるだろ、みたいに」
「それで、か」
「ええ、まあ……半分は。相談を受けて、最初は説得しようとしたんですけどね……相手の態度があれだったもんで、つい」
「殴ったのか?」
「思いっきり顔面ブン殴って前歯折って、鼻を蹴り砕いて……。
『そんなに麻雀が強い事が自慢なら、麻雀が好きならこれでも食ってろよ』って、馬乗りになって口に麻雀牌詰め込んでました」
倒れ伏した男子部員。震えあがる女子部員。
怯えた瞳を向けてくる原村和、片岡優希、宮永咲。驚愕と失望と同情と申し訳なさの入り混じった表情の染谷まこ。
自他ともに認める。あの場での悪者は――須賀京太郎だった。あれは確実に、指導や説得の域を超えていた。
誰かを助ける為じゃなくて、自分の鬱憤を晴らすためにやった。そう断言できる。
「それからはまあ、お決まりのコースです。話題性があったから猶更、俺みたいのは問題だった。退学になりましたよ……当然」
その事に後悔がないといったら嘘になる。
何故、もう少し我慢はできなかったのだろうか。他にやり方と言うものはなかったのだろうか。
どうして、皆にあんな顔をさせてしまったのだろうか。その後、部活に振りかかる事を考えられなかったのだろうか。
だけど――やっぱり妥当だと思う。
ああいう場面で、咄嗟に暴力と言う選択肢が生まれてしまう自分は。必要以上に相手を痛めつけてしまう自分は。
彼女たちの隣にいる資格はなかったのだ。いずれ、もっと明確なる形で、より大きい形での害を及ぼしてしまう。直接的な暴力で。
そういう意味では――離れられてよかったのかもしれない。
「で、それから地元の先輩頼ってこっち来て。ホストとかフリーターとかそういうのやって。で、色々あって親父に拾われるって形です」
「……なるほど」
「本当、親父――辻垣内さんのお父さんには感謝してます。おかげでこうして、飯を作って人と話せるだけの余裕がある」
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