過去ログ - 【咲安価】久「麻雀とかを?」京太郎「ええ、教えてください」 六局目【解説?】
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17: ◆rVyvhOy5r192[saga]
2012/12/10(月) 21:35:42.24 ID:AXCKehh/o

「んー、それで京ちゃんはどっちがいいの?」

「あー、話を聞く限りソフトな方がいいな。こう、軽めの奴で」

「ん、分かった。軽めだね」


 スカートの裾をひらひらと動かしながら、棚に向かう咲。

 特に下着が見えるとか、そういう訳ではないが。

 ソックスの、微小な網目から肌色が透けて見える。それがどうにも気になった。

 ただでさえ太いとは言えない脹脛が靴下に覆われ締め付けられて形を整えられているのだ。流線形に。

 太腿も、ふともも……と呼ぶほどは太くはないが、しかし手折れるほど細い訳でもない。そう、丸みを帯びているのだ。

 目の端に映る度に、その肌色に視線が吸い寄せられる。


 さっきから、自分は一体どうしてしまったのだろうか。

 おかしい。これではまるで女の色気に翻弄されている中学生だ。

 そう、なんだか妙に。咲に色気を感じる。

 血迷ったかと、頭を押さえる。眩暈がした。悪い冗談だ。咲に色気など。


(大丈夫、大丈夫。こういう時は素数を数えて落ち着くんだ。羊が12342233匹……って、ちげーよこれ)


 一人で虚空に向かって手甲を突き出す。虚しく空を切ったが、僅かながらに落ち着いた。

 らしくない。これではまるで獣ではないか。発情期か。

 ああでも人間は四六時中年がら年中発情期という話も――違う関係ない。

 気恥ずかしい。彼女の顔が直視できない。



「……で、そうだね。とりあえずライトそうな、これどうかな?」


 と、目の前に突き出された三冊の本。

 どれも色彩鮮やかで、表紙にはやたらとフェティッシュな印象を受ける女の子が書かれている。

 つまり、有り体にいうならこれらは全て、ライトノベルだった。

 確かに軽い方がいいとは言ったが……。


 どうにも京太郎は、ライトノベルには抵抗がある。

 自分が読むにふさわしくないというか……。

 その、いい年こいて表紙に明らかに男受けを狙って作られたキャラクターが描かれている本を手に取る事に、なんというか躊躇いがあるのだ。


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