3:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/06(木) 21:51:02.10 ID:E7FR2Dvu0
「ほぉ〜らやめろー。イイコにはきゅうりあげるぞ。カッパ水(天然水のキュウリ漬)もあるよ〜」
やはりきゅうりは偉大だ。腰まで浸かりながら、リュックの中のおやつを見せると、
仔ガッパ達は一斉に私に跳びついてきやがった。
「うわぁー!」
急なことに私は後ろへひっくり返った。深くはない水の中で、上と下の感覚を一時的に失って混乱してしまう。
あ゛、今誰か踏んだぞ……。願わくば かぁたんでありますように。
「ごほっ、ごほっ。無事か かっくん!」
「クポっ」
「ごほっ、キューちゃんは!?」
「ケケケケ」
良かった。元より坂本さんのペットであるキューちゃんを踏んだとあっては彼女に申し訳ないし、
かっくんは言わずもがな。私にとっては かぁたんが一番遠慮がいらない仲なのだ。
「結構強く踏んだ気がするけど、かぁたんどこだ〜?」
「カー!」
「クワー」
「どーしたの? ねぇ、かぁたんは?」
坂本さんが岸辺から手を伸ばして私を引っ張り上げようとしてくれているが、私はそれを遮り水中を覗き込んだ。
い、いない。さっきまですぐそばにいた かぁたんが見当たらない!
暴れて一瞬だけ濁った水は、もうほとんど澄んでいる。なのに かぁたんが……
「そういえばリュックも無いやん〜! どうなってんの。おーい、かぁたーん!」
かぁたんは消えてしまった……
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