722:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2013/06/18(火) 23:39:44.76 ID:LOsM3Yfl0
番外個体は既にベッドの中で、打ち止めもその隣に体を滑り込ませる。
それを見届けると、一方通行は背を向けた。
(行っちゃうんだ)
昨日まで、ほとんど真横に布団を敷いていたのに。
襖はあったけど、薄く開けていたから寝息も聞こえていた。
ふと、一方通行の足が止まる。
打ち止めが彼の視線を追うと、そこには小さく纏められた かぁたんの寝床があった。
かぁたんを拾った翌日から、あれで寝かせていたのだ、この部屋で。もう使われることはないだろうけど。
一方通行が出て行った後、番外個体が寝返りを打って小さな姉の方を向く。
「やっぱベッドの方が寝心地いいよね」
「うぐ、……っ、そうだね、ってミサカはミサカは……」
「なんであの人がいなくなってから泣くのよ。最終信号を慰めるのはミサカの仕事じゃないってーのに……」
「だって、かぁたんのお布団がぁ、ってミサカはミサカは鼻を啜ってみるぅ」
「……チビチビは、あそこで元気にまぬけに馬鹿しながら暮らしてるよ。どうせ今頃は……」
「あっちは晩ご飯終わったかな?ってミサカはミサカは時差を計算してみる」
「そんくらいだね。多分あの人が作った箸に挑戦して玉砕してる」
その光景がありありと思い描ける。姉妹ふたりは、ベッドの中でクスクスと笑い合った。
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