1:プロローグ
2012/12/08(土) 01:19:23.86 ID:6ajO425K0
見滝原の歩道橋の上で、二人の魔法少女が戦いを繰り広げていた。
一方は、リボンを自由自在に操る黄色い魔法少女。
もう一方は、槍を武器とする赤い魔法少女だった。
マミ「悪いけど、あなたの魔法も戦い方も知り尽くしているのよ? そんな正攻法だけで私に勝てると思っているの?」
杏子「ハンッ、こっちも知ってるんだよ! あんたの拘束魔法なんか、余裕で見切れるのさ!」
赤い魔法少女・佐倉杏子は近付いてきたリボンを槍先で切り裂くと、相手の方へと突進した。
マミ「それは失礼…。でも、闇雲に正面から向かうなって散々言い聞かせてたはずなのに、守らないのね」
黄色い魔法少女・巴マミが自らのリボンを変形させたマジカルマスケット銃で槍の突きを受け止める。
杏子「チッ、てぇい! 」
杏子はマミに向かって何度も槍撃を繰り出そうとする。
マミ「全く、諦めが悪いのね。それじゃあ、これはどうかしら……」
マミは辺り一面に張り巡らせたリボンを大砲やマスケット銃に変化させると、杏子の周りを覆い囲んだ。
マミ「これでも…、真正面から突進出来るのかしら?」
だが、杏子は向けられた大量の魔銃にも臆することなく、マミの方へ直進していった。
杏子「笑わせんな! そんな[ピーーー]気の無いなまくら玉、避ける必要すらないんだよ!」
マミ「えっ?」
杏子「ハァーーーッ!」
杏子の槍は、マミの胸元のリボンを引き裂いていた。
杏子「次はリボンだけじゃ済まないよ。あんたとはもう覚悟が違うんだ」
マミはその場に呆然と立ち尽くしていた。
杏子「あたしは風見野に戻るよ。今まで世話になったね」
杏子は槍を下げると、マミの方を通り過ぎ、そのまま背を向けて歩き出した。
マミ「どうして…?」
杏子「さっきも言った通り、あたしはもう誰かの為に魔法を使うつもりはないから…、さ」
マミ「でも…、あなたは一人で平気なの? 孤独に…、耐えられるの!?」
杏子「……さよなら、巴マミ」
杏子はそうつぶやくと、その場から去っていった。
マミ「……ダメだなぁ。どうして、いつもこうなっちゃうのかな?
また、ひとりぼっちにもどっちゃった……」
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