過去ログ - 六花「みんな敵だった」(中3の頃の話)
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VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]
2012/12/08(土) 13:20:39.96 ID:ZrqxK1QNo
「おはようございます、それでは朝のホームルームを始めます。来年の受験に向けて、今日から進路希望調査を…」
あいつら、また笑ってる。絶対またあいつらがやったんだ。あいつら写真とってた。
聞こえるように言わないで。全部聞こえてる。わざと聞こえるように言ってるのかな。
イジメやめてやれ、イジメやめてやれ、イジメやめてやれ。そういうのが一番つらいこと、わからないのかな。
ともちゃんも笑ってる。裏切り者。裏切り者。呪ってやる。
友達なんて嘘ばっかり。昨日も友達なんて言ってた。死んじゃえ。ともちゃんは敵だ。敵だ。
「小鳥遊さん、大丈夫?顔色悪いよ」
敵だ。こいつも敵だ。クラスを代表して私に精神攻撃をしかけてくる敵だ。
「大丈夫」
「先生ー!小鳥遊さんが何かあったらしいので言いたいことがあるそうです!」
「ひでえ」
「お前なあ」
「大丈夫小鳥遊さん?何かあったの?どうしたの?本当に大丈夫?」
黙れ。黙れ。絶対にこの人は私のことを助けるつもりはない。敵だ。精神攻撃。精神攻撃。全部精神攻撃。
「もうホームルーム終わるし」
「あーまたこれでテンション下がったわ」
「いやお前のせいだろ。お前自分で話ふっといて」
「すまんすまん。小鳥遊を助けたかったんだよ」
「ひでえ」
私は透明。私はここにいない。私はこの世界にはいない。
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