20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2012/12/09(日) 17:49:17.34 ID:MoVWLVw/o
 ―――翌日 王都 貧困街 酒場前 
  
 街人「お嬢ちゃん、ホントにやめたほうがいいと思うんだけど……」 
  
 娘「だいじょーぶです! こう見えても私はあの剣士様の弟子ですから!」 
  
 街人「もう俺は知らないよ。じゃあね」タッタッタッ 
  
 娘「あ、お礼を言う前に行っちゃった。忙しい人だな」 
  
 娘「失礼しまーすっと」カランコロン 
  
 ざわざわ…… アア!ヤンノカ!? オイ、サケタラネェゾ! 
  
 娘「すごいです! 前に入ったところよりずっといっぱい人がいます!」 
  
 ゴロツキ「へへっ、ここはお嬢ちゃんが来るようなところじゃねーぜ。帰んな」シッシッ 
  
 娘「帰りません! 私はここに仕事を探しに来たので!」 
  
 ゴロツキ「ぷぷっ、仕事ねぇ。お嬢ちゃんが俺の相手でもしてくれるってかぁ?」 
  
 娘「いいえ! 荒事解決とか、魔物の討伐とかそんな感じの仕事ですよ!」 
  
 ゴロツキ「するとなんでぇ、その背中のクソ長いもんはお嬢ちゃんの獲物かい」 
  
 娘「そのとおりです!」 
  
 ゴロツキ「はぁ、お嬢ちゃん。オトナをからかうのも大概にしとけよ。おとなしく帰っておけって」 
  
 娘「帰りません!」 
  
 店主「おいおい、営業妨害はよしてくれよ。何時まで経っても俺がそちらのお客さんから注文が聞けやしねぇ」 
  
 ゴロツキ「おいおい、この嬢ちゃんも客かよ!」 
  
 店主「金さえ払ってくれるならだれでも構わねぇんだよ。嬢ちゃん、注文は?」 
  
 娘「ホットミルクで!」 
  
 ――― 
  
 ―― 
  
 ― 
  
 店主「それで、嬢ちゃんは荒事の仕事を探してると」 
  
 娘「はい! そういうお仕事が一番お金稼げるので!」 
  
 店主「そりゃ稼げはするだろうけどさ。アンタみたいのなんて誰も雇わねぇよ」 
  
 娘「なんでですか!」 
  
 店主「だーれがあんたみたいな娘っ子をボディガードにしたいと思う? 信頼の問題だよ」 
  
 娘「それじゃあどうやったら信頼を得られます?」 
  
 店主「そりゃあ仕事をするしか無いさ」 
  
 娘「どうどうめぐりじゃないですか」 
  
 店主「どうどうめぐりだな」 
  
 娘「そこをなんとか!」 
  
 店主「……仲介料は別に取るぞ?」 
  
 娘「払える値段なら払います!」 
  
 店主「それじゃ、ものは試しに嬢ちゃんにも仕事の依頼をしてみようか」 
  
 娘「なんでも言ってくださいよ!」 
  
 ゴロツキ「おいおい、マジで言ってんのかよ」ヒソヒソ 
  
 店主「こうでもしねえと引き下がんねぇだろうさ」ヒソヒソ 
  
 娘「内緒話ですかっ!」 
  
 店主「まぁな。さぁ仕事の説明を始めよう」 
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