過去ログ - 上条「學園都市……か」　弐 -SS速報VIP

過去ログ - 上条「學園都市……か」　弐

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4:1[saga]
2012/12/10(月) 01:45:41.88 ID:bAanZpHuo

狼「………生きてたのか」

上条「ごほっ……生憎、昔っから事故や怪我は茶飯事でね……」

上条「これぐらいは慣れっこ、だ……がはっ……」

　ぼたぼたと、口から鈍い色の血が滴っては地に広がる。

狼「……そうは見えねぇがな」

　つまらなそうな声を出すと、狼男は当麻から目を逸らし、再び路地の奥へ向き直る。
　そして、ゆっくりと歩き出す。

上条「待て！……つってんだ、ろﾞ……！」

　ごぽ、と喉が嫌な音を立てる。
　細かい泡となった血を口の端に溜めながら、当麻が叫ぶ。

狼「……はっ……てめぇは大人しく」

　寝てろ、と言いかけた時、こつんと頭に何かが当たった。

狼「あ？」

　固い音を立ててソレが地面に転がる。

　小石。

狼「……」

　見れば、当麻が自分の周りに転がっている小石を拾って、左手にいくつも溜めている。

　そして、

上条「………」

　投げる。無表情で。

　こつん、とまた狼男の頭部へ命中した。

狼「………」

上条「…………」

狼「………」

上条「ばーか」

狼「ッ」

　ぶち、と何かが切れる音がして、

　狼男がいた場所に、爪が地面をえぐった跡が出現した。

　そこに既に狼男の姿は無い。

　獣の形の弾丸となって、

狼「そんなに死にたきゃ……！」

　指から生えた刃物の様な爪を振りかぶり、

狼「殺してやる！！！」

　当麻へと再び、襲い掛かった。

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