過去ログ - P「君と過ごす1週間」
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150:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/05/21(火) 01:14:48.65 ID:F2l9FKPS0
IU本戦決勝。自分は負けた。
この時のために必死になって頑張ってきたのに……積み上げたものが全て崩れた。
961プロもクビになった。

「私の経歴に泥を塗りやがって、勝てないアイドルはいらないんだよ!」

黒井社長は自分をいとも簡単に切り捨てた。貴音、黒井社長って貴音の言うとおり恐ろしい人だよ。
自分への黒井社長の扱いに春香はすごく怒った。
そんな春香の態度が、自分を哀れんでいるようで癇に障った。
春香が勝ったから、自分はこんなことになったんじゃないか!

「本当は春香も心の中では、自分のこと笑っているんだろ? 今まで散々酷いことを言ってきたし……いい気味でしょ」
「そんなことない!」

春香は自分の言葉を力いっぱい否定した。

「誰かが努力して出した結果を笑うなんて、誰にも出来ないよ! それに私が勝てたのは響ちゃんがいたからだよ!」
「春香……」
「だって私は響ちゃんを追いかけて、ここまで来たんだよ! 響ちゃんは、これからも私の憧れのアイドルだよ!」

春香の言葉が胸に刺さる。
同情とか哀れみとかじゃなくて、心からの想いが伝わってくる。

「……あはは、あっははははは!」

不思議と笑いがこみ上げてくる。
なんだろう、この雲が晴れた感じは。
多分、春香のせいだ。春香が凄いのがいけないんだ。
こんなに自分を包み込んでくれるなんてさ。
春の日の暖かくて優しい太陽みたいだ。

「今の春香、すごく大きく見えるよ。正にトップアイドルって感じだぞ」
「ええ、そんなことないよ。私なんてまだ全然だよ……」

はにかみながら春香は、少し後ろにいた765プロをチラリとみた。
765プロも春香の視線に気づいて、小さく笑う。
……やれやれ。勝てないはずだよ。
春香には色々と負けちゃっているんだな。……自分、負けたんだ。

「春香、おめでとう! 春香になら負けても悔しくないかな……あんまりね。いい勝負もできたし」
「響ちゃん……」
「そうだ! 自分を倒した春香には、「完璧」の称号をあげちゃうぞ!」
「私が完璧……響ちゃんみたいに?」
「完璧な自分を倒したんだから、春香こそ完璧なアイドルだぞ!」
「うわああ! 私、すごく嬉しい。ありがとう、響ちゃん!」
「うん。気に入ってもらえて良かったぞ。それじゃあ、バイバイ!」
「え、あ、響ちゃん! ちょっと!」


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