過去ログ - P「君と過ごす1週間」
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164:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[sage saga]
2013/05/26(日) 02:11:29.82 ID:z7DI9taT0
響がアイドル候補生見習いとして、765プロにやってきて2ヶ月がたった。
季節は夏。その日、俺は社長から呼び出しをくらっていた。
何の用だ?
元プロデューサーという経験を活かして、俺と春香に指令を飛ばすこともあるが、基本的に社長はアイドルのプロデュースに関して全権を俺に委ねている。
だから、社長が俺を呼び出すのは珍しいことだ。

「君が現在プロデュースしているユニットがあるだろう?」
「パーフェクトサンですか?」

パーフェクトサン。
天海春香をリーダーに、菊地真と高槻やよいの二人を加えた765プロの新プロジェクトとも言えるアイドルユニットだ。
きっかけは、響が765プロに来た日に行ったミーティングで春香が新しいことに挑戦してみたいという一言からだった。
人選に関しては、春香と同じ明るく素直な女の子というタイプでまとめた。我ながら統一感があってベストなものだと思う。
……手のかからない無難な人選と言われてしまえば、それまでだが。
ちなみにユニット名は春香の発案だ。響から受け渡された「完璧」の称号を意識しているのは間違いなかった。
春香はトップアイドルという風格があるが、春香自身はそれを全く鼻にかけていないので他の二人は気後れすることなく活動に臨めている。
相変わらずコケるが、春香はアイドルだけじゃなくリーダーの素質まであるようだ。

「まさか……パーフェクトサンの活動に何か問題でもありますか?」
「いや、それは大丈夫だ。君を含めて、天海くん達はよくやっているよ」

社長の言葉に内心ホッとする。
ユニットでのプロデュースも活動も初めての経験のため不安があったが、どうやらパーフェクトサンの活動は元プロデューサーである社長から見ても合格ラインを越えているようだ。

「社長。なら、今日はどうして俺を呼んだんですか?」
「うむ。実は我那覇くんのアイドル候補生見習いを終了させようと思ってね。そして、彼女をパーフェクトサンの一員として本格的に再デビューさせようと考えているんだよ」
「響の再デビュー……」
「夏……我那覇くんの季節だ。タイミングとしてはベストでもある。だが、この話を受けるかどうかはパーフェクトサンのプロデューサーである君の判断に」
「やらせてください。響の再デビュー!」

俺は社長が言い終えるよりも早く社長の申し出を承諾した。
響がまたステージに戻ってくる。
あの歌を、あの表情を、そしてあのダンスを、もう一度間近で見ることができる。
そんな響をもう一度プロデュースする。
こんなに心躍ることはない。

「流石だね、君は。私が見込んだだけのことはある。それでだ、我那覇くんの再デビューにいたって、彼女のための曲をプロデュースする宛はあるのかね?」
「当然ですよ。響にしか歌えない最高の一曲があります」




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