過去ログ - モバP「成宮由愛をお祭りLIVEに参加させる?」
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17:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:40:14.25 ID:8h0ZN2tK0
 現地での最終確認は驚くほど順調だった。前日にリハーサルはすませておいたし、機材にも不備や欠損はない。衣装とメイクスタッフもすでに現地入りしてスタンバイしている。
 チェック項目を一つづつすませ、アイドル当人達以外の準備が済んだのを確認してから俺は臨時に設営されたスタッフルームにて一息ついていた。

(由愛を迎えに行くにはまだ時間があるな)

以下略



18:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:40:59.76 ID:8h0ZN2tK0
 それから小一時間ほど立ってからのこと。
 ようやく目が覚めた由愛と連れだって、俺はお祭りを散策し始めた。
俺は来るのは初めてだったこのお祭りは思ったよりも規模が大きく、夕焼け空の下で多くの人がごった返している。油断するとはぐれてしまいそうな人混みをかき分けて俺と由愛は祭りの縁日を楽しんでいた。

「あの……」
以下略



19:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:41:38.78 ID:8h0ZN2tK0
「人混みは平気か?」
「はい……人がいっぱいいるところ苦手で……お祭りは来たことがなかったから……き、今日はプロデューサーさんがいるから……平気……です。でも……離れないでくださいね?」
「ああ、もちろんだ」

 照れ隠しに聞いた質問に由愛はおずおずとうなずいた。彼女は他人の存在が苦手だったはずだから、耐性がついてきたのは良いことだ。
以下略



20:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:42:11.13 ID:8h0ZN2tK0
 りんご飴を手にした由愛を連れて人混みをかき分け、座れるような場所を探すと運良く休憩所にされた空き地を見つける。
 臨時に設置されたベンチに先に由愛を座らせ、自分も座る。
 横の少女の様子を見ると、はじめてなせいかどう食べるのかわからないのか、あるいはその透き通った輝きに見入っているのかじっと由愛はりんご飴をかざしている。
 とりあえず、どう食べるのか、といってもスプーンで叩いてひびをいれるのは出先では無理があるので前歯でてっぺんをかんで割ってから、かりかりと食べ進めて見せる。
 由愛も俺の食べ方を見て納得したのかりんご飴を食べ始めた。もっとも彼女の小さな口では俺のようにはいかないのだが。
以下略



21:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:43:04.98 ID:8h0ZN2tK0
「到着時刻に間に合わない?」
「はい〜……道路が予想以上に混んでいて、皆さんの集合にも時間がかかってしまいまして」
「いいわけは後だ、後どのくらいかかる」
「予想できません、その、全然進まないですよ?」

以下略



22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:45:10.80 ID:8h0ZN2tK0
 会場に入場するファンの人々を横目にそそくさと控え室に移動する。
 こちらは時間的には問題ない、ライブのための着替えやメイクの時間も十分だ、だが……

(ちひろの奴ほとんど進んでないな)

以下略



23:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:45:44.67 ID:8h0ZN2tK0

「由愛……」
「あの、準備できました」
「……すまん、本当なら5人でのライブのはずだったのに」
「顔を、あげてください」
以下略



24:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:47:21.43 ID:8h0ZN2tK0
 ステージのそでで会場の客入りをそっと探る。
 客席はすでに満員で立ち見の人も多い。こんな事態でなければ大成功間違いなしと歓喜していたかもしれない。
 だが諦めるのは精一杯やってから、それからでも遅くはない。
 改めて配布済みのパンフレットを確認し、ライブの順番が予定とは前後するのを把握する。
 まずは俺が予定されていたスケジュールとは違ってしまうことを釈明してから、由愛にライブを初めてもらうのが適切だろう。
以下略



25:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:48:45.82 ID:8h0ZN2tK0
「本日はご来場いただき、まことにありがとうございます。わたくし、本イベントでのライブを企画させていただきましたプロデューサーです」

 俺の挨拶に対しにわかにざわつく会場に対し平静を保ちつつ挨拶を続ける。

「ライブの開始を前に一つ、私からみなさまにお詫びしなければならないことがあります。それは、わたくしどもの不手際によりライブスケジュールにて予定されていた順番が前後してしまうことについてです」
以下略



26:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
2012/12/12(水) 03:50:25.35 ID:8h0ZN2tK0
『おぼえていますか?夜霧舞う空の下、大きな夢を聞かせてくれたこと』

 会場が静まりかえり、辺りに少女の美しい歌声が響きわたる。

『誰もが大人になるかわりに 大切な宝物を置き去りにしてしまう』
以下略



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