過去ログ - 春香「私たちは看守でも囚人でもない」
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22:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2012/12/13(木) 00:35:05.78 ID:GZAOus0HP
予想してなかった。囚人は短い期間でもこうして現実から切り離されちゃったせいで
現実をもう、敵と認識してるの

ただ生きて、戻ることしか考えてない。それはちょっと言い過ぎかもしれないけれど
それに比べて私は……ずっと”看守”の頃の気持ちのままだった

だって根本は変わってないもの。だったら私以外の皆もまだ変えられる、ううん変わる前に戻ることができる
そのために私は必死にがんばるしかないんだ。看守として、囚人役の皆との差を埋めるための

その償いさえ、言い訳にみえるのか、本当に環境の変化っていうものは恐ろしくて
度重なる嫌がらせ。でも私は耐えた。耐えなきゃいけないから。だからこそ耐えられたのかもしれないわね

囚人役は悪くない。看守が現実を捨て、変わることを選んでしまったからこそ思えることで
そのためには今までの分、苦労を背負ってみせるわ


そしてチャンスがきたの。でも流石にもう、私も限界だったみたいで頭も回らず体も思うように動かない
それでも、まだあきらめたくない。諦めるもんですか

だって私は……スーパーアイドルなのよ?こんなところで諦めるわけにはいかないの
看守役は、一つだけ囚人側の要望を飲んでくれると言い出した。今までそんなことなかったのに、何を企んでいるの?

だからってこのまま何もせずにはいられない
必死に考えて、スパイを送りこむことにした。そんなことが可能かどうか、前例は私

素直に皆、聞いてくれるかしら? そういって、私がまた裏切るんじゃないかとこんどこそ袋叩きにあるかもしれない
でも、でもここしかないって私の直感が。そうしたら、奇跡は起きた

私の話に耳を傾けてくれる皆の声が、胸にしみこんでくる
思わず涙が出そうになるけれど、まだ泣いちゃダメ。これは看守側の策略かもしれないんだから

それでも……演技もほとんど完璧、うん。これならいけるわ、いける
皆、死んでなかった。ちゃんと生きたいっていう強い意志を感じたの


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